「コンクリート造だから安心」ではない? 気を付けたい”シロアリ”の対策法とは 「床下まで風を入れて」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「コンクリート造だから安心」ではない? 気を付けたい”シロアリ”の対策法とは 「床下まで風を入れて」

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「シロアリの生息地がどんどん広がっている。」100年以上、シロアリなどの害虫防除を専門としている、今村化学工業白蟻研究所の今村誠治さんが昨今のシロアリ事情について明かした。

シロアリにご用心!(画像はイメージです)

 木材に含まれるセルロースを栄養としており、畳や紙類なども好んで食べてしまうシロアリ。名前に"アリ"とついているが、黒アリとは生態や好む食べものが異なりゴキブリに近い生きものであると言われている。自然界においては分解者として倒木などを土に還す役割を担っているシロアリだが、人間にとっては家屋を傷付け倒壊の危機にまで陥らせてしまう害虫でもある。そんなシロアリが間もなく活発に動き出す時期である今、改めて今村社長に現在のシロアリの状況を尋ねた。

「羽アリ(シロアリの女王)が目撃されていましたが、今春は一時的に冷え込んだ週があったためか、また引っ込んだ様子です。ただ、だからといって安心はできません、再びあたたかくなったころに飛び出せるよう控えているはずです。」と引き続き警戒を呼び掛ける今村社長。

 さらに、長年シロアリ駆除に携わってきた今村社長は「シロアリの生息地域」も拡大傾向にあると明かした。

「元々は南方系の生物で、九州や西のエリアで多く見られていたシロアリですが、徐々に北上して今では北海道でも生息しています。」(今村社長)

 現在確認されているシロアリは3種類。日本の一部地域を除くほぼ全土に生息しているのだそう。一般的によく見られるのは「ヤマトシロアリ」と呼ばれるもの。比較的あたたかく海岸に近いエリアで生息している「イエシロアリ」は大きな巣を形成し、家の天井まで食べてしまうのだとか。そして、海外からやってきた「アメリカカンザイシロアリ」も専門家を悩ませる種だと今村社長は話す。

 では、シロアリ被害から家を守るためにはどのような対策をすれば良いのだろうか。今村社長は「とにかく湿気を遠ざけること、風が当たれば当たるほど良い」と回答。

「換気する時は、床下まで風を入れて欲しいですね。床下の通気口を塞いでいる家もあると思いますが、それも要注意です。」(今村社長)

 他にも、浴場・勝手口・玄関口といったエリアは湿気がこもりやすいため、こまめな換気を行うことが推奨されるのだそう。

 また、これまでは木造の一戸建てがシロアリ被害にあいやすい印象があったが、最近ではコンクリート造のビルであってもシロアリに狙われてしまう事があるという。

 表面にコンクリートが使用されていても、内部に木材や発泡スチロールがあるとそれがシロアリのエサとなってしまうのだそう。また、室内で畳が使われている場合はそれもエサとなるため、コンクリート造だから安心とは限らない、どの家屋でもシロアリ被害にあう条件がどこかに潜んでいると今村社長は警鐘を鳴らしていた。

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