■キノコは「菌」
異世界に迷い込んだマリオたちを何度も助けてくれるのがキノコ。原作でもパワーアップアイテムとして有名だが、本作では異世界に散らばる「菌」として扱われる。時に道案内をし、危険が迫ると形を変えて助けてくれる。なぜ繁殖できるのか、意志を持つのかは作中で明かされる。キノコは菌で成長・繁殖するという設定に注目し、話を展開させた制作者たちの“ねじこみ力”には正直驚かされる。しかしそこはハリウッド、キノコの解釈も世界基準なのだ。自由って最高だ!
■実写化とは何か
カーチェイスや砂漠での逃避行やジャンプアイテム・爆弾など、原作にできるだけ忠実に寄せつつもオリジナリティをミックスさせた本作。アクションシーンや登場人物・飛び道具・旅・出会いの連続はSF映画好きも唸らせるだろう。流れるエンドロールを見つめながらふと筆者は思った。
「マリオじゃなくても良かったやん」
でも、なぜか楽しめるのだ。もしかしたら実写モノには“中毒性”があるのやもしれない。本作は何度も「実写版とは何か」を考えさせられる、ある意味名作であることは確かだ。
(文=映画企画屋 宮本裕也)
『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』
価格:¥4,180(税込)
発売元:『スーパーマリオ/魔界帝国の女神』Blu-ray発売委員会
販売元:TCエンタテインメント
企画協力:フィールドワークス
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