いま、移転や開館が相次いでいる、神戸市の公共図書館。今年からは「スマートフォン版図書館カード」や「予約図書」など、新たなシステムやサービスも導入され、市民が利用しやすい図書館へと改革が進んでいる。
神戸市西区の市立西図書館は、市営地下鉄西神中央駅周辺の“リノベーション神戸”の取り組みの一環として、同じく駅前にあった旧西区民センターから移転・開館した。『新しい出会い・発見がある本の広場』をコンセプトとした3階建てのライブラリーは、西神中央ホールや音楽室も併設されている複合施設「なでしこ芸術文化センター」の一角にある。
同館は知的好奇心をくすぐる幾何学模様のような外観や、特徴的な木製の本棚など内装にもこだわりを感じさせる。外の光が差し込む場所が多く、おしゃれで落ち着いた空間になっている。
本の数や種類の増加はもちろん、5月21日(日)までは子どもの読書週間行事として児童書の展示『おいしくよもう!かわいくつくろう!スイーツパーティ』を開催するなど、展示にも工夫を凝らしている。その催しではお菓子をテーマにした本の展示だけでなく、スイーツのイラストが施された読書シートを配布。1冊読むごとにトッピングをプレゼントし、読書シートのスイーツを飾りつけて楽しむことができるという。
西図書館の館長・石川絵理さんは、昨年10月のオープンからの利用者について「土日を中心に、あらゆる世代のたくさんの方に利用いただいている」とコメント。さらに、「新型コロナウイルスの影響で親子連れの利用が少し減っていたが、新館になってから戻ってきてくださった方や新たに来館いただいた方も含め、家族の休日のお出かけ先のひとつとして図書館を選んでいただけているのかなと思う。毎週日曜日には『おはなし会』も開催しているので、ぜひ家族で訪れてほしい」と語った。
一方、神戸市にある12の公共図書館のソフト面に目を移すと、今年1月31日から時代のニーズにあわせた新システムが取り入れられている。
これまで図書館カードといえば紙製が定番だったが、スマホで使える「スマートフォン版図書館カード」が登場。図書館で図書館カード番号を発行し、神戸市図書館ネットワークサービス(K-libネット)に登録すると、スマホでのカード利用が可能に。紙製の図書館カードを忘れても安心なうえ、貸し出し履歴を残すことも可能なため、以前読んだ本をもう1度読みたいときにも便利だ。また、検索結果から自分だけの図書リストを作成できる「本棚」機能も。ほかに、座席の予約も可能だ(座席予約は、東灘・北神・名谷・西・中央図書館のみ)。
さらに、「自動返却機」の設置により本の貸し借りが便利に。本の返却に並ぶことなくスムーズに返却することが可能となった(東灘・灘・北神・名谷・西図書館が対応)。
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