世界的なダイビング教育機関スタッフが語る、ダイビングの醍醐味とダイバーの役割 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

世界的なダイビング教育機関スタッフが語る、ダイビングの醍醐味とダイバーの役割

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「海の中で起こっている事を知れるのはダイバーだけ。そしてそれを発信できるのもダイバーだけ」。そう語るのは、世界的なダイビング教育機関「株式会社パディ・アジア・パシフィック・ジャパン」大阪オフィス所長の納富亮輔さんだ。ゲスト出演した8日放送のラジオ番組で、ダイビングの魅力やダイバーとしての役目について思いを語った。

株式会社パディ・アジア・パシフィック・ジャパンの大阪オフィス所長、納富亮輔さん (写真:ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』)

「四季折々の景色が楽しめる日本では、海も季節ごとに表情を変えます」という納富さんは、ダイビングでも日本の四季を実感している。

「例えば2月の北海道・知床には流氷が流れつくので、流氷の下をくぐろうと世界中からダイバーが集まります。その1か月後には沖縄で海開きがあり、さらにその1か月後は伊豆の桜の下、富士山をバックに潜ったりもできます。刻一刻と海は変わるもの。同じ場所でも、季節ごとに変わるので年間を通して潜っていても飽きませんね」(納富さん)

 そのなかでも、沖縄の海は日本が世界に誇れるものだと、納富さんは断言する。

「海外ならモルディブやインド洋の真ん中に美しい海を臨めるリゾート地がありますが、そこは美しくて当然ですよね。でも、沖縄は海の近くで人が普通に暮らしていて、那覇なんかは都会と変わらない街並みなのに、そのすぐ横の海ではサンゴや生き物がたくましく育っているんです。世界も日本の海の良さに気付き始めていて、沖縄だけでなく本州の海も改めて見直されているような状況です」(納富さん)

 これまで数々の海に潜り、様々な生き物と出会ってきた納富さんだが、「サンゴの産卵」に立ち会ったときの経験は貴重だったそう。

「1年に1回の大きなセレモニーですよね、感動的です。僕が見に行ったのは和歌山の串本、本州最南端の潮岬があるところで、浜から歩いて水の中に入って、サンゴの産卵を見させてもらいました。ボールペンの先端みたいなイメージで、プツッとサンゴの卵が出て、それが一斉に放出されるのは、花びらみたいでしたね。桜吹雪が落ちるのではなく、逆に舞い上がっているような光景でした」(納富さん)

(写真:ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』)

 一方、現在の海の状況に目を移すと、宮古島の海水温が約30℃まで上昇するなど、海中にも変化が起きている。納富さんはその現状について「地球全体がおかしくなってきているのかなと感じています」と明かし、さらに「水の中で起こっていることは我々ダイバーでしか見られないし、発信できない。今、暖かい海で見られていた生き物がどんどん北上していて、北では見られなかった南方系の魚が見られるようになっていますし、サンゴの白化も目の当たりにしてきました。地球は海というものがないと成り立たないので、海の中で起こっていることを我々がしっかり伝えていく、それもダイバーの1つの役目と感じています」と、ダイバーだからこそできる役目があると語った。

 現在は海を守るため、ダイバーと協力しながらサンゴの植樹を行うほか、子どもたちにシュノーケリングを通して海の中の生態系を知ってもらう企画にも力を入れているという納富さん。番組の最後には「(ダイビングを通じて)海の素晴らしさを、一人でも多くの方に知ってもらいたい」と、率直な思いを明かしていた。

※ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』2023年5月8日放送回より

写真中央が株式会社パディ・アジア・パシフィック・ジャパンの大阪オフィス所長、納富亮輔さん。同左がフリーアナウンサーの田中大貴、同右が林歳彦氏(会社経営者・環境活動家) (写真:ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』)
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としちゃん・大貴の ええやんカー!やってみよう!! | ラジオ関西 | 2023/05/08/月 19:30-20:00

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