「対立抗争、終わらせるため…」「汲むべき事情なし」神戸山口組・組長宅銃撃事件 被告に懲役10年実刑判決 神戸地裁 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「対立抗争、終わらせるため…」「汲むべき事情なし」神戸山口組・組長宅銃撃事件 被告に懲役10年実刑判決 神戸地裁

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 特定抗争指定暴力団「神戸山口組」の井上邦雄組長の自宅に2022年6月、銃弾が撃ち込まれた事件で、銃刀法違反や建造物損壊の罪に問われた男(50)に対し、神戸地裁は12日、懲役10年(求刑・懲役13年)を言い渡した。

 男は2022年6月5日午後2時20分すぎ、特定抗争指定暴力団「六代目山口組」と対立関係にある「神戸山口組」の井上邦雄組長(神戸市北区)の自宅前で、所有していた拳銃で17発発射し、金属製の門扉などを損壊したとされる。

 男は対立する「六代目山口組」の傘下組織の組員。別事件で起訴され、保釈中だった。初公判で男は起訴状の内容を認め、「組長が引退すれば、抗争が収まると思った」と述べていた。

神戸地裁「抗争激化の可能性あり」と指摘

 判決で神戸地裁は、「17発という極めて多い発射数で、白昼に公道に接する場での犯行は、組関係者のみならず、一般市民も流れ弾に当たり、生命・身体に多大な危害を加えかねない」と指摘し、抗争が激化する可能性を示唆した。
 そして事件の数日前に神戸市内に入り、宿泊施設に滞在していたことに触れ、一定の計画性が認められるとした。

 男は犯行後、最寄りの警察署へ自首しているが、別事件で保釈中の身であることや、男の「組長が引退すれば、抗争が収まる」という法廷発言について、汲むべき事情はないとした。

 男は被告人質問で、独断での犯行であり、第三者から指示されたことについては否定していた。また、検察側の「保釈は銃撃のためだったのか」との問いに対しても否定しており、明確な動機については明かしていない。

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