落語家の笑福亭鉄瓶が、自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組で、今年初めて開催されたお笑い賞レース「THE SECOND~漫才トーナメント~」をテレビで観たときの思いや、その大会に出場した劇場でネタを見せる経験豊富な漫才師たちの偉大さについて語った。
5月20日に行われた、結成16年以上の漫才師が対象の漫才の賞レース「THE SECOND」グランプリファイナル(フジテレビで放送)では、「ギャロップ」が初代王者に輝いた。
この放送を観たという鉄瓶は、ラジオ番組『笑福亭鉄瓶のまんてんラジオ』(ラジオ関西)のなかで、「『M-1グランプリ』は競技、『THE SECOND』は普段の劇場ネタに近い」と評し、今回の「THE SECOND」については、「ライブ感を大事にする劇場型(の舞台)で、16年以上劇場や営業で腕を磨いてきた人たちだから、若手の勢いで攻めるのではなく、お客さんの顔を見ながら変えていっているように感じた。これは審査員が同業者ではなくお客さんだからできることかもしれない」と感想をコメント。
落語家として舞台や現場をよく知る1人としては、「(M-1のような)テレビ競技のためのネタと、(THE SECONDのような)演芸場でやっているようなネタの違いをわかってもらえるか……」と、率直な思いも吐露。「『THE SECOND』での皆さんのネタは、いぶし銀感があったので、本当にすごいな、おもしろいなと思った。来年も楽しみ」と、大舞台でも普段、劇場でやっているネタを惜しみなく展開した漫才師たちをリスペクトしていた。
さらに、「ベテランの芸というのは勉強になるので、落語会でも芸歴40年以上を集めて、枕(ネタに入る前の話)なしでネタだけの会をやっても盛り上がるかも……知らんけど(笑)」と、持論を展開した。
※ラジオ関西『笑福亭鉄瓶のまんてんラジオ』2023年5月22日放送回より