“放送部の甲子園”連覇へ! 兵庫・東播磨高校 コロナ経て躍進「がんばって良かったと思える努力したい」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

“放送部の甲子園”連覇へ! 兵庫・東播磨高校 コロナ経て躍進「がんばって良かったと思える努力したい」

LINEで送る

この記事の写真を見る(6枚)

 “放送部の甲子園”とも称される「NHK杯全国高校放送コンテスト(Nコン)」。毎年夏、全国の中学・高校の放送部の生徒が、日頃の校内放送活動の成果を競います。今年で第70回を迎えるNコンで二連覇を目指すのが、兵庫県加古郡稲美町の県立東播磨高等学校です。

笑顔を見せる東播磨高校放送部の生徒(提供:東播磨高校放送部)
東播磨高校放送部(提供:東播磨高校放送部)

 東播磨高校放送部は、昨年のNコン創作ラジオドラマ部門で全国優勝を果たしました。部員数は28人です。顧問は放送部指導歴36年の大江真理先生で、これまで、生徒たちを全国優勝へ9回、準優勝へ4回導きました。

 放送部の指導について大江先生は、「放送部は人と関わる部活動。だからこそ、積極的にコミュニケーションする機会を作るようにしている」と話します。他校との合同練習や地域行事の司会、学校行事の運営など、活動は多岐に渡ります。一年中忙しい部活、それが放送部です。

放送機材やパソコン操作も生徒が行う(提供:東播磨高校放送部)
放送機材やパソコン操作も生徒が行う(提供:東播磨高校放送部)
大会への参加だけではなく、地域や学校行事での司会なども(提供:東播磨高校放送部)
地域や学校行事での司会なども(提供:東播磨高校放送部)

 大江先生はコロナ禍での活動を「2020年は本当につらい年だった。(生徒たちは)3年間の目標であった、Nコン決勝のステージも甲子園の司会もすべて閉ざされ、どうすればよいかわからなくなった。私も同じ気持ちで悔しくて泣いたことを思い出す」と振り返ります。

 Nコンは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、第67回(2020年)は開催中止。第68回(2021年)は全ての審査がオンラインで実施され、決勝も無観客で行われました。コロナ禍を乗り越え、3年ぶりに東京の会場で準決勝・決勝が行われた昨年、東播磨高校放送部は創作ラジオドラマ部門で全国優勝を成し遂げました。

2022年、第69回Nコン創作ラジオドラマ部門で優勝した東播磨高校(提供:東播磨高校放送部)
2022年、第69回Nコン創作ラジオドラマ部門で優勝したときの笑顔(提供:東播磨高校放送部)

 優勝作品について「(コロナの影響により)行事等も中止や延期が相次ぎ、オンラインには辟易していたので、その悔しい思いを風刺したラジオドラマ。すべてをオンラインで行う学校を作ったらどんなにばからしいか、そしてリアルで交流することがいかにすばらしいかを表現した」と大江先生。コロナ禍でつらく、悔しい思いをした放送部だからこそ表現できた作品です。

 また、制作代表を務めた冨士原陽詩さん(3年)は「(優勝したことが)今でも信じられない。自分たちの作品が認められたことは、それからの放送部活動に大きな自信をくれました」と喜びを明かします。

LINEで送る

関連記事