3日午前7時ごろ、兵庫県淡路島沖で、船曳網漁をしていた漁船が転覆した。40代の漁師の男性が1人で操船していたが、近くの海域を航行していた別の漁船が救助し、男性は無事だった。
神戸海上保安部によると、この漁船(船体の長さ約11メートル)は3日午前4時ごろ、淡路島西部の育波(いくは)漁港を出港し、2隻で一つの網を引く「2艘曳き」と呼ばれる漁法で操業していたという。その後、左へ方向転換する際に、横から吹く風の影響で船内に海水が入り、転覆した。
漁船の操舵室の窓が開いており、男性は自力でそこから抜け出したところを救助され、けがはなかった。事故による油の流出は確認されていない。
近畿地方では前日の2日、台風2号が梅雨前線を活発化させた影響で雨が降り続いたが、3日の天候は一転して晴れわたり、淡路島沖では南西へ7メートルの風が吹いていた。
神戸海上保安部は、漁船が回転する際に遠心力が働き、網を下ろしていたことから、バランスを崩した可能性を視野に当時の状況を調べる。