《大阪教育大附属池田小・児童殺傷事件22年》「この日の意味合い、かみしめて」6年生児童3人の言葉【全文掲載】 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

《大阪教育大附属池田小・児童殺傷事件22年》「この日の意味合い、かみしめて」6年生児童3人の言葉【全文掲載】

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 22年前の今日、この学校でつらく悲しい事件が起こりました。二度とあのような事件を起こさないために、この学校では安全科の授業を行っています。安全科の授業では、命の尊さ、命の大切さを学んでいます。あの日から学校は大きく変わりました。安全を見守る警備員さんの配置、先生方による登下校の見守りや不審者対応訓練、保護者の方々による立ち当番、災害や緊急時にも対応することができるようにたくさんの非常ブザーのある校舎や避難訓練。今、私たちが学校で安全に安心に生活を送ることができているのは、たくさんの方々が安全安心について考え、仕組みを作り、受け継いできたからです。私たちは安全安心な学校づくりに関わってくださった方々に日々感謝し、今度は自分自身で感じたことを伝えていくと同時に、日々安全安心な生活をみんなでつくっていくという意識を持ち続けることをここに誓います。

 私たちは入学以来、「命の大切さ」という言葉を安全科の授業を中心に心に刻んできました。自分の命を守るためにどのようなことが必要か、みんなと共に考えています。最高学年となり、1年生とペアになって、花壇の植え替えをしながら、学校安全について教え、毎年6月8日に「祈りと誓いのつどい」が行われる意味について話をしました。1年生が真剣な表情で話を聞く姿をみて、安全安心な生活が一層大切だと身をもって感じました。そして、人に守られるだけでなく、他の人にも目を配り、共に助け合いながら一人一人のかけがえのない命を大切にしていくことこそが、事件を風化させない第一歩だと考えています。「命を大切に」を合言葉に、今後もみんなが平和で幸せに暮らすことができる社会にするために身近なことから発信していくことをここに誓います。

 私たちはこれからも安全安心を第一に考え、8人の先輩方の生きたかった想いを常に心に留め、今まで学んできたこと、自分も仲間も大切にすること、困っている人がいれば手を差し伸べることから実践し、受け継がれてきた想いを次に届けていきます。当たり前の日常はいつまでも続くとは限りません。たくさんの人々の支えによって社会は成り立っています。私たちのことを見守ってくださる家族、先生方、すべての皆さんに感謝しながら毎日を過ごしていきます。そして自分も社会の一員だということを自覚し、自分にできる身近なことから安全安心な社会づくりに貢献していきます。つらく悲しい事件を忘れることなく、自分のできることを怠らず、命を輝かせ、明るい未来にしていくことをここに誓います。

                                         令和5年6月8日
                                         児童代表(6年生3人)

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