――どのような症状が出るのでしょうか?
くも膜下腔(くもまっかくう)には痛みを感じる神経が多いため、激しい頭痛を感じるほか、吐き気を催すことがあります。
――放っておくのはよくないですよね。
あとから脳が出血するなど、くも膜下出血だけで終わっていない可能性が高いため、しっかりと診断を受けてしばらくは安静にして様子を見ないと危険ですね。
――出血を止めるためにはどのような処置が行われるのでしょうか?
外傷性くも膜下出血の場合、出血し続けるということは少なく、自然と止まっていることがほとんどです。たとえば、脳内に大きな血溜まりができている場合などは手術で取り除くこともありますが、出血も少なく自然と血が止まった場合にはそのまま吸収されるのを待つことになります。
◆吉田泰久 社会医療法人榮昌会 吉田病院 / 理事長兼院長 /
1952年12月の開設以来70年近くにわたり、神戸市の救急医療のなかでも脳卒中患者の診療を主に担い、急性期から回復期、在宅まで一貫した脳卒中治療を提供している。
診療科は、神経外科、脳神経内科、内科、循環器内科、リハビリテーション科