厳正な審査の結果、グランプリには、姫路出身のとび職・佐々木る玖さん(20歳)が選ばれ「作業着が好き、笑顔が評価されたのかな?」と喜びを語った。じつは佐々木さんは、日本人初のボクシングウェルター級チャンピオンを目指して日々トレーニングを積んでいる。佐々木さんの勤務先である株式会社ヤマモトの山本社長は「(佐々木さんは)営業も出来るんですよ!」と、二刀流に励む勝者をたたえた。
講評で皇治氏は「第2回は出場者として出たい」と抱負を口に。大田氏は「皆さんの笑顔がとても良い。自分の店に連れて帰りたい」と出場者に魅了された様子だった。また、石井氏は「これまでの男性型社会の典型のようだった建設業界に、女性たちの活躍する(安全・安心でハラスメントのない)場ができれば、業界のさらなる地位向上につながるのでは?」と提案した。
コンテストの総合プロデューサーも務めた柿元直美氏は、「体を張って仕事をする人には根性がある。我々若い世代が、先人の努力や経験を見習いながら力を合わせ、これからの日本を支えるという自負を持つきっかけになれば」と締めくくった。
(取材・文=黒川良彦)
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【審査員講評】
皇治氏:僕は服は、シンプルなものが好きなのでそれをポイントに選んだ。昔(自身も)作業服を着ていた経験ががある。第2回は出場者として出たい。
城戸氏:「色合いを中心に審査した。普段(自分は)仕事でパンチやキックをしてごはんを食べているんですがホントは優しいんですよ(笑)。
菊水丸氏:河内音頭も高いところ(櫓)で仕事をする(唄う)共通点。作業着から夏の熱中症対策のヒントを得た。この夏から取り入れさせていただきたい。
石井氏;出場者の方々の気持ちになろうと足場組合の方に足場を組んでもらい、登って実際に歩いてみたが怖かった。改めてすごい職業だと感じた。
大田氏:皆さんの笑顔がとても良い、料理人の世界も同じ。自分の店に連れて帰りたい。
柿元氏:みんな最初は恥ずかしいとか嫌がっていたがいざ出るとなると一生懸命工夫して頑張ってくれた、狙い通りです……。