兵庫県の斎藤元彦知事が22日、ラジオ関西の生番組に出演し、物価の高騰に直面する県民のくらしと事業を支えるため、補正予算でさまざまな施策を講じたことを説明。「物価高の影響を少しでも緩和し、家計や事業者を応援したい」と話した。
原油や原材料価格が高止まりしていることで生活や事業が影響を受けていることから、兵庫県は緊急対策として補正予算を編成した。県民生活の安定化に向けた支援に112億円、事業者の経済活動への支援に51億円を振り向けた。
家計への支援策として、53億円を投じてプレミアム付デジタル券「はばタンPay+(プラス)」を販売する。食料品などの値上がりを踏まえ、スーパーや小売店、飲食店など幅広く使えるように設計した。スマホのアプリで利用し、すべての兵庫県民が対象の一般枠はプレミア率が25%で、1口6250円分を5000円で発売する。子育て世帯はプレミア率を50%に増やし、1口7500円分を5000円で販売する。いずれも申し込み上限がある。募集開始は8月で、利用は9月から来年2月までを予定している。
このほかの支援策として、家庭用LPガスの利用者に1契約あたり3700円の利用軽減対策を実施する。LPガスの利用者は県内に約50万世帯いるが、国の支援対象外となっていた。また、光熱費が上がっている高齢者施設、保育所、私立学校、医療機関などに対して一時支援金を支給するほか、学校給食を実施している県立学校の給食費の増額分を支援する。コスト増となっている中小企業や農林水産事業者にも、さまざまな支援策を用意した。