神戸市は23日、対話型人工知能「チャットGPT」を業務に使う試行的な運用をスタート、担当する職員の様子を報道関係者に公開した。
5月、神戸市は業務でチャットGPTを使う場合の利用ルールを盛り込んだ条例を制定。同市によると、チャットGPTなど生成AIに関する条例の制定は全国初で、今回の試行は自治体業務への活用方法のモデルとして注目される。
同日午前、市役所1号館11階の企画調整局デジタル戦略部では、担当職員が真剣な表情でパソコンを操作。「職員に(チャットGPTを)利用してもらうにはどうしたら良いか」「報告書の目次はどのようにすれば良いか」などについて質問していた。
チャットGPTに問いかける形で、担当職員6人によるミーティングも開催。参加した同部の箱丸智史・ICT業務改革担当課長は「7人目のアイデアマンが来たみたい」と感心した様子。「新しいアイデアを出してくれてありがたい。ただ事実確認は今まで以上に注意してやっていかないといけない。文章がもっともらしいので、間違いを見つけ出すのは難しいが、その点を差し引いてもメリットはある」と話した。
試行期間は9月22日まで。さまざまな部署から希望して集まった職員112人が携わり、活用方法や課題の収集を目的としつつ、文章の要約や翻訳、業務に関する発案などに利用するという。情報漏えいや拡散のリスクを減らすため、入力データの履歴が保存されないマイクロソフト社のサービスを使った独自のアプリで対応する。また今回の試行では、個人情報や機密情報の入力はできない。
期間中、職員同士で積極的に意見交換しながら運用を進め、終了後は、利用にあたっての問題点などについて職員にヒアリングやアンケートを実施する方針だ。
神戸市の久元喜造市長は来年早々にも本格利用に踏み出したい考えで、22日の会見で「市民の権利や財産を侵害することがない形でチャットGPTを使い、行政サービスを向上させていきたい」と述べた。