「神戸にいてくれてありがとうという言葉しかない」サポーターが語るイニエスタへの思い | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「神戸にいてくれてありがとうという言葉しかない」サポーターが語るイニエスタへの思い

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 サッカー・J1のヴィッセル神戸で5年間にわたってプレーした元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ選手が、7月1日のホームゲームを最後に、ヴィッセルを退団した。タイトルをもたらすなど、クラブを高みに導いたマエストロとの別れに、ファン・サポーターからは悲しみや寂しさとともに、感謝の声が多数聞かれた。ここでは、イニエスタ選手のヴィッセル退団が決まった後にノエビアスタジアム神戸周辺で収録したサポーターの声、思いを届ける。

イニエスタ選手のユニフォームで観戦に来たサポーターのようす
イニエスタ選手のユニフォームで観戦に来たサポーターのようす

「すごいさみしいし、残念。アンドレスと一緒に優勝したかったというのはあったのですが……、選手としてもやっていきたいという思いはもちろんわかるので」というのは、8番のタオルマフラーをしていた男性サポーター。「プレーが僕らの想像を超えている。パスを出す場所も『そこに出るんだ!』とか、アンドレスがボールを持ったらドキドキわくわくした。これまでと全然違った形で試合が見られた」と、サッカー観を覆すほどのイニエスタ選手の華麗なプレーに酔いしれたそう。

 印象的なプレーには、「(ルーカス)ポドルスキ選手からパスが出て、アンドレスがGKをかわしてシュートを決めた(神戸)初ゴールのシーン」をピックアップ。「1分でも1秒でもボールを持っている姿を目に、心に焼き付けていきたい。ひと味もふた味も違った“マエストロ”アンドレスのプレーを1つでも多く見せていただけたら」という願いとともに、スタジアムに入っていった。

「正直、今年いっぱいかなと思っていましたが、こんな早く(退団に)なるとは思っていなかったので、ショックです。イニエスタ選手が日本にきてくれて、サッカーがより好きになったので、やっぱりさみしい」と、率直な思いを吐露したのは、ヴィッセルサポーター男性2人組。「ゲームでやってた人が来たから、正直あまり気持ちが追い付いていなかった」と、加入が決まった当時の思いも回顧する。思い出深いシーンは、現地観戦したという天皇杯優勝。「盛り上がったし、初タイトルということでうれしかったです」。

 ともにイニエスタ選手が来る前からヴィッセルを応援しているという女性サポーター2人組も、イニエスタ選手が神戸に来ることが決まったときは、「絶対うそやと思った。『どういうサプライズですか? どっきりですか?』と。本人が来たときはもう意味がわからなかったです……(笑)」「(はじめは)フェイクニュースやと思っていたので……ほんまに来てびっくりしました!」と、相当な衝撃だったよう。

 彼女たちが挙げたベストシーンは、2019年の J1第24節のサガン鳥栖戦でのワンプレー。田中順也選手(現、FC岐阜)との浮き球でのワンツーから、敵陣深くに走り出すFW古橋亨梧選手(現、セルティック/スコットランド)に自陣からダイレクトで繰り出した、ワールドクラスのフィード。「現地に行って生で見ていたので、むっちゃテンションが上がりました!」。田中選手の左足でのゴールにつながった一連の流れは後世に語り継がれてもおかしくないスーパープレーだった。

 イニエスタ選手には「ただただ神戸にいてくれてありがとう!という言葉しかないですね。天皇杯を優勝できたのも、みんなのおかげやけど、特に彼の力のおかげもあると思うので、感謝の言葉以外ないです」とメッセージを送っていた。

 子どもサポーターにとっても、イニエスタ選手は当然、憧れの存在。「神戸といえばイニエスタ選手だったので、すごい悲しいです」という男の子は、「昨年の神戸が(リーグ戦で)初勝利をした鳥栖戦。武藤選手がゴールをしたとき、その前に、まわってキープをしながら酒井高徳選手にわたしたところがかっこよかった」と、昨シーズンのJ1第13節サガン鳥栖戦でのターンを印象的なプレーとして選出。「イニエスタ選手には、これからもサッカー選手としてがんばってくださいとメッセージを送りたいです」と胸を張って答えてくれた。

「もともとバルセロナにいるころから大ファン」というのは、親子で観戦に来ていたお父さんサポーター。来神後すぐに決めたゴールを見て、改めて「こんなすごい選手が神戸に来てくれたんだ!」と感無量だった様子。「この5年間、本当にいろんな夢を見させていただきました。それまでは海外サッカーをずっと見ていましたが、Jリーグが好きになるきっかけだったので、本当にありがとうございました!」と、Jを、ヴィッセルを身近にした背番号8への感謝は尽きなかった。

 アメリカから来日後、2016年から神戸に住み、そのときからヴィッセルを応援しているというアメリカ人サポーターにも話を聞いた。「5年間、イニエスタは神戸でプレーをしてくれて、とても感謝しています。ただし、今年のシーズンでチームと一緒に頑張ってJリーグを優勝してほしかった」と、惜しむ声も。それでも、”Iniesta,thank you so much! Amazing, watching you such a good teammate and you really love kobe, we will love you,too. Thank you!!”と、英語でもエールを送ってくれた。

2023年7月1日のノエビアスタジアム神戸
2023年7月1日のノエビアスタジアム神戸

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