大阪・関西万博 海外パビリオンの建設申請“ゼロ”問題 博覧会協会、工事発注の代行提案 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

大阪・関西万博 海外パビリオンの建設申請“ゼロ”問題 博覧会協会、工事発注の代行提案

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 2025年の大阪・関西万博に参加する国・地域が建てるパビリオンの建設申請が滞っている問題で、運営する日本国際博覧会協会が13日までに、参加国・地域に建設の発注の代行を提案した。デザインを簡素化するなどの対応を取り、2023年8月末までの回答を求めている。

 ただし、発注を代行する場合でも、建設費用は参加国負担とする。博覧会協会の石毛博行事務総長は、「2023年末までに着工すれば、開幕(2025年4月13日)に間に合うとの認識を示した。

大阪・関西万博会場の人工島 夢洲(大阪市此花区、2023年4月27日撮影)

 パビリオンは「万博の華」とされ、デザインや展示に趣向を凝らすことでオリジナリティーを打ち出すことができる。しかし、工期を優先するあまりデザインを極端に簡素化すれば、パビリオンの魅力や質が低下する。石毛事務総長は「基本的には、各国・地域が自ら設計して準備を進め、独自のデザインで建設することが望ましい」と強調した。

 大阪・関西万博には153の国・地域が参加を表明している。参加パターンとして、▼敷地を渡して独自のパビリオンを建設する「タイプA」、▼日本側が建設したパビリオンを参加国に引き渡し、独自にデザインする「タイプB」、▼建設したパビリオンの一区画を借り受ける「タイプC」の3つのカテゴリーがある。

 このうち約50の国・地域が「タイプA」で、独自で建設費を負担してパビリオンを建てることになっている。その場合、国・地域は建設会社と協議して基本計画をつくり、大阪市から「仮設建築物許可」を得る必要がある。ところが、13日時点でいずれも申請はゼロ。資材の高騰や人手不足などが影響し、国内の建設業者との契約が進んでいない。

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