「ホカンス」という言葉をご存じですか? 「ホテル」と「バカンス」を組み合わせた造語で、外出が中々できなかったコロナ禍、韓国において「ホテルでバカンス気分を楽しもう!」という思想から誕生したのだそう。今話題となっているドラマにもホカンスは登場しています。それは、“元カップル”たちが繰り広げる恋愛リアリティーショー『ラブ トランジット』。ホカンスで過ごす男女の恋の行方を描いたドラマです。その影響もあってか、現在日本でもブームが到来しており「ホカンス女子会」など、新しいカルチャーとして20代の女性の間で注目度が高まっているのです。
実際、ホカンス事情はどうなっているのでしょうか。大阪市中央区にあるホテル、『THE LIVELY 大阪本町』の森野さんに詳しく聞いてみました。
ーーこちらのホテルはアメニティ100種類以上、高級美容・美顔アイテムが充実していると聞きました。ホカンスでは、みなさんどんな過ごし方をしているのですか?
【森野さん】「高級美容ツールを使って、いつもより贅沢なひとときを過ごしたい」と来られることは多々あります。また毎日夕方17:30から1時間提供するフリービールの時間にはロビーにゲストが集まり、国籍豊かな旅行客の方たちとみなさん交流を楽しまれています。そこからビジネスチャンスが生まれることもあるそうです。
――どんな目的でホカンスを利用しているのでしょうか?
【森野さん】のんびり豪華な休暇、サプライズ、記念日などそれぞれです。当ホテルでは月に1回「朝ヨガ」イベントを開催しているのですが、ホカンスのお客様もよく参加されています。そんな中でも、目的として特に多いのは「推し活」です。大型プロジェクターを設置した客室がいくつかありますので、“推し”のライブ鑑賞などに利用されているそうです。
――スイーツにもこだわっているそうですね!
【森野さん】より充実したホカンスを過ごしていただけるよう最近注目されている「プジン(ブラジル生まれのプリン)」やマカロンの和菓子「和かろん。」など、トレンドを意識したスイーツプランも取り入れています。
――ホテル事業に着手する前に「ソーシャルアパートメント事業」を展開していたそうですね。ホテル事業をはじめた理由とは?
【森野さん】「ソーシャルアパートメント」事業では、ひとり暮らし用の個室でプライベート空間を確保しながら住人同士でコミュニケーションが取れるような「共用部のある物件」を提案していました。実際、そこでは様々な出会いや交流、そして入居者の変化や成長などの物語が生まれており、ホテル事業をはじめたのもそのようなソーシャルアパートメントでの世界観をより多くの方に提供したいという思いがあります。例えば、当ホテルではライブラリーやビリヤード台など「7つのパブリックスペース」を用意しています。限られた滞在時間の中で、お客様がリフレッシュしたりアップデート出来る場所でありたいと考えています。
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