サッカー・J1のヴィッセル神戸は、8月19日の明治安田生命J1リーグ第24節柏レイソル戦で左ひざを負傷したMF齊藤未月選手(24)の状況について、21日に明らかにした。
ヴィッセルは齊藤選手について、神戸市内の病院で検査を行った結果、左ひざ関節脱臼、左ひざ複合靱帯損傷(前十字靭帯断裂、外側側副靭帯断裂、大腿二頭筋腱付着部断裂、膝窩[しつか]筋腱損傷、内側側副靭帯損傷、後十字靭帯損傷)、内外側半月板損傷と診断されたと発表した。全治は現時点で約1年の見込みだという。
齊藤選手は柏戦の前半22分、ヴィッセルの敵陣でのフリーキックの場面で、ペナルティーエリア内でこぼれ球に飛び込んでゴールを狙おうとした際に、ディフェンスにきた相手の2選手にスライディングで挟まれるような形に。そのときに左ひざを激しく負傷してプレー続行が不可能になり、すぐ担架に乗せられてピッチをあとにし、交代を余儀なくされていた。
今シーズン、湘南ベルマーレからヴィッセルに期限付き移籍加入している齊藤選手。ここまでのJ1リーグ戦では、第24節までを終えて、契約により出場できない湘南戦と出場停止となった1試合をのぞいて、22試合に先発。無尽蔵のスタミナ、ボール奪取力の高さ、球際の強さをいかしたプレーでチームに大きく貢献し、首位争いをするヴィッセルの主軸の1人として君臨してきた。日本代表入りも嘱望されるようなパフォーマンスを見せ続けてきただけに、背番号16にとっては悔しい負傷離脱になった。
「負傷した齊藤未月選手の本人、家族、関係者の皆さまを全力でサポートする所存です」と、クラブ広報を通じて齊藤選手を支える意向を示した、ヴィッセル。クラブはSNSで、「我々は@mitsukisaito(齊藤未月選手)とトモニ戦います。笑顔の未月を待ってます!」と掲載している。
ヴィッセルは今回の負傷につながったプレーに関して「弊クラブとしては、『選手が安心、安全に全力でプレーできる環境整備』が必要不可欠と考えており、公益財団法人日本サッカー協会審判員会に意見書を提出しております」とコメント。「本事案により選手生命が脅かされるようなけがに対してのレフェリングの基準が整備され、『選手が安心、安全に全力でプレーできる環境整備』の一助となれば幸いです」と述べている。