青春モノが熱いタイの人気BLスターが競演しています。映画『卒業 ~Tell the World I Love You~』が8月25日(金)に公開。その後、全国順次ロードショーされます。
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作品の舞台はタイ・バンコク。主人公は、高校に通う男子生徒ケン。もうすぐ卒業です。ケンは成績が良く、奨学金をもらって中国へ留学するのを目標にしています。母親と生き別れの状態で身寄りのないケンは、同級生タイの家で居候をさせてもらっています。タイの家は兄が経営する小さなレストランで、ケンもときどき手伝いをしています。
「俺のヤクはどこだ!」
ある夜、ケンは偶然、若い男性が男たちの集団から袋叩きにされているのを目撃します。男たちが立ち去ったあと、近づくと彼は顔から血を流し、けがをしているようでした。ケンは彼を助けます。けがをしたのはボンという青年で、薬の密売組織のメンバーでした。組織から足を洗おうとしていましたが、薬物を失くしたとして責任を追及され、組織から制裁を加えられていたそうです。
幸い、ボンの命に別条はありませんでした。ケンから事情を聞いたタイは思わず、言いました。
「助けたことがバレたら殺されるぞ」
「真っ暗で俺だと分かるもんか」
ケンはそう答えますが、ボンを助けたヤツとして組織のメンバーたちはケンのことを探し回っていました。メンバーの男たちはケンが住むタイのレストランを割り出し、襲撃します。
「ケンはどこだ?」
「知らない」
店に押し入った男たちは、タイに殴りかかり、調理器具や食材、食器をめちゃくちゃにしました。ケンは、タイにこれ以上迷惑はかけられないと店を出ていきます。
ケンが行くあてがないのを知ったボンは、ケンに言いました。
「お礼がしたい。ウチに住まないか?」
ケンは、ボンと一緒に暮らすことにします。ところがボンの家に向かう途中、再び組織から襲われて銃撃戦となり、ケンが大ケガをしてしまいます。ボンはケンを病院に連れて行き、献身的に看病します。ケンは過去にトラウマがあり、毎晩のように悪夢にうなされていました……。