作りたてのおいしさ届ける餅屋 手作りにこだわりつつ「常に新しい視点を持って餅作りを」 兵庫・三田 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

作りたてのおいしさ届ける餅屋 手作りにこだわりつつ「常に新しい視点を持って餅作りを」 兵庫・三田

LINEで送る

この記事の写真を見る(6枚)

 古くから日本人に親しまれ、正月や祝いごとには欠かせない「餅」。特別な日に食べるだけでなく、その日の朝に作った“できたて”のおいしさを気軽に楽しんでもらおうと、兵庫県三田市にある餅屋が手作りにこだわった餅の製造・販売を行っています。

 兵庫県三田市にある餅屋、「小南商店」。その製造所は、店を運営する小南貴洋さんの自宅の一角にあります。20年ほど前、代々受け継いできた農業に加え、より地場産業の活性化につながる商いをしようと、小南さんの祖母が餅屋を始めました。小南さんいわく、「農家の古い家で母屋以外の離れと水屋、納屋を改築して製造所にしました」。

 家庭的な餅作りから独自の製法を生み出し、和菓子店とはひと味違う素朴で懐かしい味わいが評判に。さらなる事業拡大を見据え、2020年7月に商店から株式会社へ移行し、今年で4年目を迎えました。

 こだわりは、“今日作ったものを今日売る”こと。「新鮮で安心安全に食べてもらうのが一番」と、保存料や添加物は一切使用していないそうです。味の決め手となるもち米には、三田市で生産されている「ヤマフクモチ」を100パーセント使用するなど、“地産地消”がモットー。強い粘りと甘み、しっかりとした歯ごたえが特徴で、どんな味付けにも合う餅に仕上がるといいます。

 毎年春に三田で手摘みしている“よもぎ”は、自然ならではの香りと風味をいかして「よもぎ餅」や「あん餅」に。「機械では出せない手作りならではの食感や味わいを大切にしたい」という思いから、きなこやあんこもすべて自家製です。

「週に3〜4日来店し『毎日食べているよ』と言ってくださるお客様も増えてきました。一方で、幅広い世代の方が餅に親しみを持ってもらえるような取り組みも積極的に行っていきたい」と話す小南さん。これまでも、地域の人々と触れ合いながら事業を展開してきました。

 一昨年には、湊川短期大学(兵庫県三田市)の学生が考案した商品ロゴやキャラクターデザインを商品パッケージに採用し、地域の百貨店催事場やJA直売所などで販売しました。

 小南さんの母校でもある報徳学園中学校・高校(兵庫県西宮市)へは補食として餅を納品。糖質(炭水化物)を豊富に含む餅を運動後に食べることで、エネルギー摂取、そして体作りに役立ててもらっているといいます。今後は学校給食や社員食堂などに向けてメニュー提案を行うなど、餅の活用方法を広めていく予定です。

LINEで送る

関連記事