野菜や雑貨などを路線バスで移動販売 “地域の足”として新たな役割 神戸市で実証実験 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

野菜や雑貨などを路線バスで移動販売 “地域の足”として新たな役割 神戸市で実証実験

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 神戸市西区の西神中央と押部谷地域を結ぶ路線バスを活用して、人と一緒にモノを運び、沿線の団地内で販売する実証実験が行われています。

 月2回、西神中央駅と月が丘団地を結ぶ路線バスを利用して開催されているのは、出張販売「出張エキソアレ」です。これは、西神中央駅前のショッピングセンター「エキソアレ西神中央」で販売している商品を「月が丘センター駐車場」(神戸市西区)まで運び、バス車内で販売するというものです。

神戸市西区の「月が丘センター駐車場」で出張販売を行うバス

 路線バスによる移動販売の形をとった「出張エキソアレ」は、今年6月からスタートしました。11月までの期間中、第1・第3水曜日の午前11時15分〜12時(午後0時)30分に営業。食パンやおはぎ、お弁当などを取りあつかうほか、月の後半には無印良品の食品も販売されています。

 路線バスは地域の足として重要な役割を担っていますが、人口減少や少子・高齢化などが原因でバスの利用者が減少しているという問題も抱えています。そのなかで、人だけでなくモノも運ぶ“貨客混載”を行うことで新たな役割を担い、バス利用を促進するとともに、今後もより長く「路線バス」を維持していくことを狙いとしています。

 バス利用を促進するという側面のほか、移動販売を通して地域と連携することで、地域にとって必要な生活サービスの充実・地域コミュニティの活性化も目的とする、「出張エキソアレ」。バス車内を改造して使用することは全国的にみても珍しい試みで、地域交通の可能性を広げる取り組みとしても注目を集めています。

車内にパンや和菓子が並ぶ「出張エキソアレ」
バスの座席部分がお店に

 2022年度に始まった「出張エキソアレ」ですが、さまざまな店舗が出店した昨年10月〜今年2月までの開催では、延べで約1000人が利用しました。今年度もすでに毎回50人前後が利用しており、食パンなどは売り切れることもあるといいます。また、今年度からの新たな取り組みとして、商品の予約販売も行われています。地域福祉センターで商品を予約し代金を支払っておくと、バスが商品を運びセンターへと届けてくれるというものです。試行錯誤しながら、地域の交通手段を守るための取り組みが続いています。

 神戸市都市局の駅まち推進課・郡佑毅さんは、「貨客混載の取り組みには、移動販売のほかに西神中央駅に向かう野菜配送も行っている。JAさんの直売所で売られている野菜を、地産地消の推進・フードロス対策として駅に運んだりしている。そちらもあわせて知っていただき、利用していただければ」と述べていました。

神戸市都市局の駅まち推進課・郡佑毅さん(写真左)、 山内政成さん(同右)、『サンデー神戸』 レポーターのくわがた心(同中央)

※ラジオ関西『サンデー神戸』2023年8月13日放送回より


【神戸市:出張エキソアレ】

◇『サンデー神戸』
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サンデー神戸 | ラジオ関西 | 2023/08/13/日 09:00-09:30

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