東大寺、春日大社など世界遺産に登録されている奈良市内の6社寺共通の拝観券がこのほど発売され、人気を集めている。「古都奈良の文化財」として寺社などが世界遺産に登録されてから今年で25周年になるのを記念し、奈良市と奈良市観光協会が売り出したもので、6社寺共通の拝観券販売は初めて。
対象は、東大寺、春日大社、興福寺、元興寺、薬師寺、唐招提寺。2024年3月末までの期間中、それぞれ1回ずつ拝観できる(立ち入り可能なポイントは寺社ごとに異なる)。1冊5千円で、限定2万枚。
拝観券を利用すると、各寺社で、散華やミニクリアファイルなどの「御礼品」をもらえるほか、寺社の歴史などにまつわる期間限定バージョンの御朱印の授与(別途要御朱印料)も。初めて奈良を訪れる人もリピーターも楽しめる特典となっている。販売施設は、奈良市の観光案内所や東京・新橋の奈良県ブランドショップなど。
東大寺の橋村公英別当は「文化というものは人や地域、社会と一緒に生きて継承されてこそのもの。この機会にたくさんの人に奈良を訪れていただき、できれば長い時間を掛けて社寺だけでなく、街や自然を感じてもらいたい」と話している。
期間限定バージョン御朱印のそれぞれのモチーフは次のとおり。
東大寺「金銅八角燈籠」
春日大社「下り藤と釣燈籠」
興福寺「五重塔西に残る石燈地輪」
元興寺「板絵智光曼荼羅 中央宝楼閣部分」
薬師寺「東塔水煙の笛吹童子」
唐招提寺「金堂鴟尾」
拝観券に関する問い合わせは奈良市観光協会、電話0742-30-0230。