赤ちゃん出産、遺体をトイレに流したベトナム人技能実習生に猶予刑 「周囲に相談できず…」神戸地裁 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

赤ちゃん出産、遺体をトイレに流したベトナム人技能実習生に猶予刑 「周囲に相談できず…」神戸地裁

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 死産した赤ちゃんをトイレに流したとして、死体遺棄の罪に問われたベトナム人技能実習生の女(22)に対し、神戸地裁は13日、執行猶予の付いた有罪判決を言い渡した。

 女は2023年5月、死産した男の子の赤ちゃんを、兵庫県丹波篠山市の会社の従業員寮でトイレに流して遺棄したとされる。

 女は起訴内容を認め、検察側は「女が、職場に妊娠が発覚するとベトナムに帰国させられると危惧し、インターネットサイトで購入した中絶薬を服用して死産し、トイレに流した」と指摘した。

 女は、「母親が100万円もの借金をし、その返済と母親への仕送りのために日本での仕事が必要だった」と述べ、弁護側は執行猶予の付いた判決を求めていた。

 判決で神戸地裁は、「便器内に死産した子どもの死体を、そのまま下水道へ流しており、その行動からは哀悼の気持ちを見て取ることはできない。しかし、技能技能実習生は妊娠すると母国へ返されるというインターネット上の情報を信じ込み、借金までして日本に送り出してくれた母親を思い、周囲に相談できないままでいた。まだ年齢的に若い女が焦りや不安、後悔のといった感情に追い込まれたのは想像に難くない」と指摘し、懲役1年6か月(求刑・同)、執行猶予4年の有罪判決を言い渡した。

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