いよいよ開幕『豊岡演劇祭2023』 テーマは「うずまく、まくあけ」 兵庫・豊岡 9月14日から | ラジトピ ラジオ関西トピックス

いよいよ開幕『豊岡演劇祭2023』 テーマは「うずまく、まくあけ」 兵庫・豊岡 9月14日から

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 兵庫県北部の但馬地域を舞台に多彩な演目が楽しめる『豊岡演劇祭2023』が、9月14日(木)〜24日(日)の期間で開催される。

 劇作家・演出家 平田オリザさんのラジオ番組(ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』)には、前週に続き同演劇祭プロデューサーの松岡大貴さんがゲスト出演。注目のプログラムや楽しみ方を語った。

『豊岡演劇祭2023』プロデューサーの松岡大貴さん

『豊岡演劇祭』は2020年に始まった国際舞台芸術祭。但馬地域の9エリアで開催されるため、但馬グルメや景観も楽しみながら周遊するのがおすすめ。3回目を迎える今回は、開催初日となる14日(木)午後2時から江原河畔劇場で行われる舞台『KOTATSU』を皮切りに、午後4時には同会場にてオープニングセレモニーが開催される予定だ。

 公式プログラムとは別に有名無名を問わずさまざまなパフォーマーが参加する「フリンジ」に200を超える応募があったことからも、フェスティバルディレクターを務める平田さんは「名実ともに“日本最大級”」とコメント。さらに、「いずれアジアを代表する演劇祭に育っていく、というのが現実味を帯びてきました。国際共同の作品もありますし、まさに今回のテーマ『うずまく、まくあけ』にふさわしいラインナップです」と自信をのぞかせた。

 神鍋高原(かんなべこうげん)や竹野海岸は、魅力的な自然環境を有することからアーティスト人気が高い場所としても知られる。旧名色(なしき)スキー場で開催予定の堀川炎『窓の外の結婚式』(22~24日)は福島県が舞台で、作家の柳美里さんがラジオドラマ用に書き下ろした作品。野外での上演は今回が初となる。

 同公演について、松岡さんは「地元の方からは『ここは人の数よりも鹿の数の方が多い場所ですよ』と言われましたが、堀川さんは『ここがいい!』とおっしゃって。そんな神秘的な空間もあわせて体感していただけると思います」と太鼓判をおした。

 神鍋で実施の「フリンジ」ではほかに、ダンスコンクールでも審査員を務めるダンサー・鈴木ユキオさんのプログラムも登場予定(14・15日:無料)。神鍋のキャンプ場で炎に映し出されるパフォーマンスは必見だ。

 竹野では、予約を必要としないフリンジ作品が目白押し。海岸に建造物を立ち上げる「世界劇団」のパフォーマンス(16・17・19・20日)や、大道芸人の長岡岳大さんとめぐみ梨華さんによる“街歩き”と“ジャグリング”の融合『スーパーリラックス』(16〜18日)のほか、竹野浜「誕生の地」の物語を地元の人々とつむぐ試み『ブルーエゴナク ゆきさきは環(めぐ)る』(23・24日)などが行われ、24日には「たけの海町マーケット」の開催が予定されている。

「竹野は焼き板塀の街並みが素晴らしく、海外の人にも好評。街並みもあわせて楽しんでほしい」(平田さん)

 江原では、日本最古の劇団「文学座」による「こどもげき『こんにちは おにさん』」をはじめとした演劇やパフォーマンスが、教会や民家を会場に開催される予定。これまでにない新たな劇体験ができそうだ。

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