また、川崎選手にとって、指揮官の起用に応えられたということも、今後に向けて大きな一歩になったようです。「(監督からは)攻撃で違いを出せとずっと言われていましたし、ここ最近、練習でもやっと自分の特長を出せてこれたなと思っていたので。京都戦でああいうゴールを決めることができて、だんだんよくなっているなと自分のなかでも感じています」と、自身にとっても手ごたえをつかんだ試合になりました。
「だんじりの町」大阪府岸和田市出身、「お父さんがだんじりの法被を作っていて、だんじりに直接関わる仕事をしているので、僕もそういう仕事場とかを見たりして(育って)きた」という川崎選手は、幼稚園のときからサッカーを始め、今に至っています。
「僕は楽しいからずっとやっているというだけであって、本当にサッカーが楽しくなくなったらサッカーを辞めようという思いでずっとやっています。(しんどいよりも)ボールを蹴るのが楽しいなと思ってやっています」と、プロになった今でも、サッカーの楽しさにハマり続ける日々。さらに、ポルトガルでも、神戸でも、オフの日まで「たまに公園に行ってボールを蹴ってます」と、まさに“サッカー小僧”という表現がぴったりです。
そんな川崎選手がいま、課題としているのは、オフ・ザ・ボールの動き。「ボールをさわるのは楽しいのですが、逆に、ボールを持っていないときの動きは僕自身、全然(ダメ)だと思っているので。そこは、日ごろ、特に酒井高徳さんからは結構言われていて、そういうのを追求して今はやっています」と、チームリーダーの1人、酒井選手の、いわゆる「高徳塾」で薫陶を受けながら、プレースキルを伸ばしています。
プライベートでは「めっちゃきれいな街」とほれこむ港町で、神戸ライフを楽しんでいるよう。「(チームの)みんな仲良くさせてもらっていますし、それこそ、僕は後輩とつるむのが好きなので、下の子たちとけっこうごはんとか行っています」という22歳は、最近Z世代に流行中のSNS「BeReal」で楽しんでいるという話も明かしていました。
また、ちょうどこの週末は「岸和田だんじり祭」の宵宮(16日)と本宮(17日)が行われることもあり、さらに気合いも入っているよう。週末のJ1第27節サンフレッチェ広島戦では、“だんじり”魂を持つ川崎選手の活躍にも大いに注目が高まります。
初めてのラジオ出演に「なんか難しいですね……(苦笑)」とはにかんだものの、30分にわたって丁寧にインタビューに応えていた、川崎選手。「いま、順位で優勝を目指せるというところで、(齊藤)未月くんの残念なけががあったなか、未月くんのためにもというのがチームとしてあるので、残り8試合、なんとしても勝ち続けて優勝を目指して頑張っていきたい。応援よろしくお願いします!」と、サポーターにメッセージを送っていました。
さらに、プロを目指す子どもたちに向けてのアドバイスを求められた際は、「いろいろ壁にぶち当たることもあると思いますが、やっぱり楽しんでいるから(川崎選手自身が)ここまでやってこれたのはあるので、どれだけしんどくても楽しめたら、いいことがあるよと言いたいですね」と、自らの経験を踏まえながら言葉をつづっていました。
(※ラジオ関西『GOGO!ヴィッセル神戸』2023年9月11日放送回より、インタビュー収録日は9月9日)