親指専用の靴下「コットン親指サック」。発売から数年経つも、SNSでは“珍しい商品”として度々バズるそうで、最近は誕生秘話を紹介したことによって話題となりました。
SNSには「ストッキングの親指部分の穴が空かなくなった」「爪に引っ掛からなくなった」など称賛のコメントがずらり。今回は「コットン親指サック」の開発に携わったタビオ株式会社の田口さんに話を聞きました。
――「コットン親指サック」が誕生したきかっけを教えてください。
【田口さん】2015年にお客様相談室に「親指に穴があく」というご相談をいただきました。普段は商品への改善要望をいただくことが多いんです。このような「助けてほしい系」の打診はめずらしく、印象に残っています。どうしようかと思ったところ、当社の創業者(会長)が「なんとかしたれ」ということで、親指だけの靴下を完成させました。
――このようなニッチな靴下を販売されたことはあったのでしょうか?
【田口さん】それまで靴下をはじめ、数千種類の商品を取り扱ってきましたが、指専用の靴下を製造販売したことはありませんでした。開発当初は靴下の品質として一定基準を設けながらも、開発メンバーで試行錯誤し手探りの中で製造を進めました。半年ほどの期間をかけて開発し、テスト販売として3店舗およびインターネット通販限定という小規模からスタートしました。
――SNSで拡散されてからの影響は?
【田口さん】店舗数を拡大して販売したのは2021年からなのですが、それまでSNSでは珍しい商品として話題になっていました。SNSで紹介されるたびに、売上にもその影響は反映されましたね。
――どのような人が購入していますか?
【田口さん】足幅が広い方や足の小さな方、巻き爪の方など“足の悩み”を持つ方が購入されることが多いです。就活でストッキングを履く学生や革靴を履くビジネスパーソンなど、男女問わずで人気の商品です。ありがたいことに「少し値段が高めでも使いたい」「これからは親指が破れる心配をしなくていい」など、購入者様は総じて喜んでくださっているようです。それぞれ生活環境が違う中、この商品一つで効果を体感してもらえるのは嬉しいですね。年内には新作として、親指以外の指専用靴下もリリース予定です。