プロ野球・元オリックスの西浦颯大さんが、18日放送のラジオ番組にゲスト出演し、現役時代の思い出や現在の目標を明かしました。
熊本県八代市出身の西浦さんは、地元で現ヤクルトの村上宗隆選手としのぎを削りあい、高知の明徳義塾高校に進学後は甲子園に4度出場。2017年ドラフト6位でプロ野球・オリックス入りしました。俊足と広い守備範囲、強肩が持ち味の外野手は、プロ入り2年目の2019年に開幕戦で先発するなど1軍で77試合に出場し、2020年も着実に実績を積み重ねていましたが、その年の11月に特発性大腿骨頭壊死症という国指定の難病を発症。懸命なリハビリを続けるも復帰は叶わず、2021年に22歳で現役を引退しました。
引退後、昨年(2022年)には大阪・南船場で、今年8月には東心斎橋で、それぞれバーをオープンするなど、新たなキャリアを送っています。また、野球教室を行ったりSNSやYouTubeを通して野球への思いなども発信しています。
ラジオ出演のためスタジオに足を運んだ西浦さんですが、難病に見舞われた股関節の状態は、今も「めちゃくちゃ痛い」そう。「自分の骨では治らない。人工骨頭とかを入れたら(人工股関節にしたら)痛みなく普通の生活ができるよというところまではいくのですが、全力で走ったりとかは今後、一生できない」と、現状を明かしていました。
それでも、西浦さんは「野球をやってきてよかったと思うことも、もちろんあります! ファインプレーをしたときやホームランを打ったときの歓声は今でも覚えていますし、当時を思い出して頑張ろうと思うこともありますよ」と、志半ばでプレーの断念を余儀なくされた今でも、野球への思いや、そこで得た栄光は、自身にとってかけがえのないものになっているようです。
番組では、引退を決めた際に出身地・熊本へ戻る選択肢はなかったのかという質問も。これに対して西浦さんは「大阪でせっかくできた人脈は、大阪で仕事をして使いたいと思ったので大阪に残りました」とコメントしていました。
西浦さんが所属していたオリックスは、20日の千葉ロッテ戦に勝利し、ホームの京セラドーム大阪でパ・リーグ3連覇を決めました。放送時点では優勝はまだ決まっていませんでしたが、近年のオリックスの強さについて「うれしいですね!」と、愛着ある古巣の躍進に喜ぶ様子も。投手陣が充実していることや、同期の東晃平投手ら若い力の台頭が続いていることも、強さの秘訣にあげていました。
西浦さんは、9月29日(金)に自身の野球人生などを描いたノンフィクション本「もう一回野球させてください神様」(KADOKAWA)を上梓。9月30日(土)には大阪の「梅田Lateral」で、『もう一回野球させてください神様』刊行記念イベント「西浦颯大さんと一緒にオリックス・バファローズを応援しよう!」も行う予定です。
※ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』2023年9月18日放送回より