生き物が息絶え、年月が経過しても残る骨。生命にまつわるさまざまな情報が宿る「ホネ」について情報交換し、その魅力を発信するイベント「ホネホネサミット2023」が10月21(土)、22日(日)に大阪市立自然史博物館(大阪市東住吉区)で開かれる。
博物館や大学などで骨格標本を作っている団体や個人の交流とともに、一般の人にも標本を作る意義について楽しみながら知ってもらおうと、大阪市立自然史博物館と同館を拠点に標本を作っているサークル「なにわホネホネ団」などが主催。今回は、日本各地とドイツから関連する約40の団体と個人が集う。過去の同イベントでは1日数千人の来場者があった人気の催しで、大阪での開催は6年ぶりとなる。
2日間にわたって同館ネイチャーホールに、ホネの標本や関連団体の活動を紹介する展示、自然をテーマとした参加体験型のゲームコーナーなどのブースがズラリと並ぶ。クジラなどの海の哺乳類が海岸に打ち上がる現象とその背景などについて国立科学博物館の田島木綿子さんによる講演会(21日午後1時半~午後3時、参加無料、別途要博物館入館料)、標本を作る際の皮むきの技術や道具などに関するノウハウが披露される「ホネホネ☆発表会」(22日午後1~3時、同)なども。
「ホネホネサミット」は2009年以降、大阪、高知、北海道で催され、今年で8回目。開催を重ねるごとに、情報交換ネットワークも充実してきたという。
大阪市立自然史博物館の和田岳主任学芸員は「さまざまな動物のホネに出会い、それに関わる人たちと話をするチャンスです。動物に興味があれば、きっと楽しめます。そして、動物の死体を標本として保存する意義について知ってもらえたら」と話している。