1.冷蔵庫の調味料を整理
用意するのは、つっぱり棒(取り付け箇所に合うサイズ)、クリップ(持ち手に穴の開いたものやダブルクリップ、チューブの幅に合うサイズ)、S字フック(フック付属のクリップの場合は不要)です。
まず、冷蔵庫のポケット部分につっぱり棒を設置します。そして、自立しにくいからしやにんにくなどのチューブ調味料の容器の端(フタと反対側)をクリップで挟みます。クリップの持ち手部分の穴に通したS字フックをつっぱり棒にかけることで、スッキリ整頓できます。
2.押し入れやクローゼットを最大限に活用
引き戸や折れ戸など固定の扉がついている収納スペースには、扉が重なる部分に使いにくい空間が生まれがち。そこで、「賃貸や戸建ての住宅に長年住んでいる人には、あえて扉を取ってしまって、つっぱり棒で“カーテンを作る”ことも提案します」と竹内さん。
つっぱり棒をカーテンレールに応用。扉をカーテンに替えることで、物の出し入れもしやすくなり、スペースを無駄なく活用することができるといいます。
3.カラーボックスの中で衣類や小物を“掛ける”
カラーボックスの中につっぱり棒を設置することで、子どもの小さな衣類や帽子などの小物は、掛けて整理することもできます。
このようにつっぱり棒は、正しく選び、正しい取り付けを行うことで用途に応じたさまざまな使い方をすることができます。
◆“つっぱり棒は相棒”
最尾に、竹内さんが思う、つっぱり棒の魅力を聞きました。
「“つっぱり棒は相棒”だと思っています。収納用品に(生活を)合わせるのではなくて、収納用品が私の暮らしに合わせてくれる……。そういうカスタマイズ性と、仮設的な要素がすごく便利。ライフスタイルが変わったとしても、取り付けや取り外しをして次の用途で活用できるのが良いところだと思います。その人それぞれの暮らしに寄り添ってくれる存在ですね」(竹内さん)
今回は、つっぱり棒の正しい取り付け方から活用法、収納用品としての魅力を紹介しました。自宅の収納につっぱり棒をうまく取り入れると、空間を有効活用した快適な日常につながりそうです。
■竹内香予子(たけうち かよこ)氏(平安伸銅工業株式会社 代表取締役)
1982年兵庫県生まれ。新聞社勤務を経て、2010年父親が経営する平安伸銅工業に入社。2015年に32歳で代表取締役に就任し、つっぱり棒の企画開発にも自ら携わる。2021年には、関西財界セミナー賞2021「輝く女性賞」を受賞。
(取材・文=坂本有伽)
取材協力:平安伸銅工業株式会社