淡路市の門康彦（かど・やすひこ）市長が、18日、ラジオ関西の生番組に出演し、「淡路市はないものがない。それらの点を線でつなぎ、面的に活かしたまちづくりにつながっている」と語った。
淡路市は、淡路島の北部に位置し、本州から明石海峡大橋で渡ったところにある。門市長は「大阪から車で約1時間、神戸から30分という時間距離が、一番の魅力ではないか」と話した。島外から淡路島に年間約1000万人が訪れるが、そのうち7割から8割が淡路市に足を運ぶという。また、36社の企業を誘致し「これも、大阪や神戸と近いというのが要因なのでは」と、近年の賑わいについて語った。
一時期は、本州から明石海峡大橋を渡りそのまま四国へ流れてしまう「ストロー現象」が課題だった。淡路市に立ち寄ってもらうため、島の東西の違いに着目し、播磨灘側を西浦、大阪湾側を東浦と呼んでいたのを、それぞれ「西海岸」「東海岸」と呼ぶことを門市長が議会で提唱した。門市長は「西海岸は夕日が、東海岸は朝日が綺麗に見えるなど違いがあり、しかも淡路市は平坦な地形のため、自転車でも自由に回れる。そういうことが追い風になって、企業誘致にも生きたのではないか」と話した。
淡路市の社会的要因による人口は令和2（2020）年から増加している。そこで課題になるのが、住む家の確保。空き家の有効活用などを進めている。また、観光客や住民のほとんどがマイカーを利用することから、道路の渋滞なども課題。門市長は「市としてもできるところから取り組んでいきたい」とし、市内を走る「あわ神（じん）あわ姫（ひめ）バス」を紹介。生活観光バスという位置付けて、淡路市をぐるっと回るように運行されている。
また、淡路市には阪神淡路大震災の震源地・野島断層がある。「北淡震災記念公園に多くの方に来ていただいて、震災を忘れないというメッセージを伝えていくことが責務」と語った。
ご当地キャラクターの人気日本一を決める「ゆるキャラグランプリ」（2020年に終了）が、今年、メターバースと連動させて「ゆるバース」として復活した。その決選投票が、10月28日、29日の2日間、淡路市の淡路島国営明石海峡公園で開かれるという。これまでにメタバース空間の中で、ゆるキャラたちの宣伝活動などが繰り広げられた。門市長は「是非、我が市のキャラクター『あわ神（じん）』に1票をお願いしたい」と力を込めた。
門市長は「淡路市には歴史的なものもたくさんあり、伊弉諾（いざなぎ）神宮をはじめ、早良親王墓（さわらしんのうぼ）や五斗長垣内遺跡（ごっさかいといせき）など、市内を巡っていて飽きない。5つの町が合併してできた市なので、5つの点を線で結んで、面的に活かして、観光にもつなげていきたい」とまちづくりへの意欲を語った。
※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』10月18日放送回より
