オリックスか阪神か 今季の日本一は 両球団を知る藤井康雄氏が大胆予想 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

オリックスか阪神か 今季の日本一は 両球団を知る藤井康雄氏が大胆予想

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 2023年のプロ野球もいよいよ大詰め。日本一を決める「SMBC日本シリーズ2023」が、10月28日から開幕する。オリックスと阪神の関西決戦を前に、その展望について、両球団をよく知るプロ野球・元オリックスの藤井康雄氏に話を聞いた。

藤井康雄さん

 今シーズンの顔合わせは、関西が本拠地の2球団。セ・リーグを18年ぶりに制した阪神と、パ・リーグを3連覇したオリックスが、CS(クライマックスシリーズ)を勝ち上がり、日本シリーズの舞台に立つ。関西の球団同士の対戦は、1964(昭和39)年の阪神対南海以来、59年ぶり。

 両チームの本拠地が阪神電車で結ばれていることもあり、「なんば線シリーズ」とも称される今回の対戦。果たしてどんなシリーズになるのか。現役時代は阪急・オリックスで活躍、「ミスターブルーウェーブ」とも呼ばれた強打者であり、その後はオリックスやソフトバンク、阪神などでコーチをつとめた藤井氏は「両チームともに投手が良いので、投手戦になって、かつ、接戦になると思う。そして(最終の)第7戦までいくんじゃないか」と、拮抗した戦いを予想する。

 シリーズの勝敗を占う上でカギになる両チームの選手を投打別に上げてもらった。

 まず阪神。打線について藤井さんは1・2番の近本光司、中野拓夢両選手の名前を挙げた。「シーズン中は近本、中野がしっかり出塁して、クリーンアップで返していた。ただ、CSでは少し結果が出ていなかったので、ここが出れば阪神の得点力が上がってくると思う」。

 一方、投手のキーマンは村上頌樹投手と言い、「彼がどれだけ落ち着いてピッチングできるか。ただ、シリーズが初めてというところで、雰囲気にどう対応できるのか。オリックスは3年連続(日本シリーズ進出)なので、有利なのかとも思う」と指摘する。

リーグ優勝を祝う阪神百貨店の垂れ幕(大阪市北区)

 ただし、阪神は今シーズン、準本拠地の京セラドーム大阪で8戦8勝の負けなし。藤井氏は「京セラ・甲子園のどちらもフランチャイズのようなところで、京セラも阪神ファンで半分くらいが埋まるんじゃないかな。応援は大きなプラス材料」と、ファンの力もシリーズに影響するのではという見方を示した。

 対するオリックス。カギになる投手として真っ先に挙げたのは、今シーズン投手部門4冠の山本由伸投手だ。「(彼は)まだ日本シリーズでは1勝もしていないが、安定したピッチングはすると思う。(初戦先発が予想される阪神の)村上とどちらに転ぶかわからない、というなかでの投げ合いになるのでは」。

 そして、打線の軸として期待するのは、CSの対千葉ロッテ戦でシリーズ進出を決める本塁打を打った、森友哉選手。「状態も良さそうだし、打線を引っ張っていくのかなと思う」と藤井さん。「頓宮裕真、杉本裕太郎両選手のケガが心配なので、彼らがどういう形でシリーズに出てくるのかということもある。そこで流れが変わってくるのでは」と、2人の大砲の起用法にも注目していた。

リーグ3連覇翌日のオリックスグッズショップ(神戸市中央区)

 日本一に輝くのは38年ぶりの阪神か、2年連続のオリックスか。最後に、藤井氏に勝敗の予想を聞いた。「う~ん、本当に接戦になると思うので……4勝3敗で……どちらか」と、チーム名は挙げず、今シリーズの予想の難しさを苦笑いで締めくくった。ファンならずとも注目の関西決戦。勝利の女神はどちらに微笑むのか。

 日本シリーズは第1戦(10/28)、第2戦(10/29)、第6戦(11/4)、第7戦(11/5)がパ覇者・オリックスのホームである京セラドーム大阪で午後6時30分試合開始。第3戦(10/31)、第4戦(11/1)、第5戦(11/2)はセ覇者・阪神のホームである阪神甲子園球場で午後6時試合開始となっている。

※( )は試合日。雨天等による事由での中止の場合は日程が順延。
※引き分け試合が発生し、第7戦を行ってなお優勝が決定しない場合には、翌日第7戦を行った球場で第8戦を実施。さらに第9戦が必要な場合には、1日移動日を設け、もう一方のチームの球場で行われる。

藤井康雄さん
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