宝塚歌劇・劇団員転落死「救えず、管理責任感じる」理事長引責辞任も「いじめ確認できず」遺族は憤り | ラジトピ ラジオ関西トピックス

宝塚歌劇・劇団員転落死「救えず、管理責任感じる」理事長引責辞任も「いじめ確認できず」遺族は憤り

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■入団7年目『“長”の期』の業務過多

 一方で「女性は、入団7年目の『長(リーダー・下級生に対する指導役)の期』としての業務が多岐に渡るなかでの長時間活動に加え、公演の過密スケジュール、上級生からの指導が重なり長時間にわたる活動に、上級生からの指導が重なり、(女性の)心理的負荷となった可能性は否定できない」と指摘。歌劇団側は「安全配慮義務を十分に果たせていなかった」と述べた。

 そのうえで、▼年間興行数を9回から8回に、週間公演数は週10回から9回に変更、▼過密な稽古スケジュールの改善、▼劇団専用の外部への通報窓口(相談窓口)を設置、カウンセリング体制の拡充を図るという。

■宙組4人がヒアリング拒否

 ところで、会見では宙組66人のうち4人が、調査チームによるヒアリングを拒否したことが判明。理由について言及しなかった。また、「(宝塚歌劇団の5つの組のうち)特に宙組に問題があったとは考えていない」とした。

■過去からの伝承の積み重ねが非効率・不適切に…

 そして、宝塚歌劇109年の歴史の中で、上級生から下級生への指導方法が過去からの伝達や継承が積み重なった結果、非効率・不適切となったものを改善し、芸の伝承が適切に行われるようサポートするとした。

■今、変わらなければ宝塚歌劇が永続する道はない

 報告書ではまとめとして、女性が亡くなったことを真摯に受け止め、遺族に誠心誠意向き合うことが求められる。今変わらなければ、宝塚歌劇が永続する道はないという危機感を持ち、原点に立ち返り継続的に劇団員、スタッフの声に耳を傾け、一つ一つ的確な改善策を地道に講じていくべきとした。

 遺族は謝罪を求めているが、歌劇団から直接の謝罪はまだ行われていない。

 11月25日から開幕を予定している宙組東京公演について木場理事長は「劇団員の心身の安全を確認できしだい、再開を目指したい」との意向を示した。

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