神戸市に現存する歴史的建築物を見学できる「神戸モダン建築祭」が、11月24日(金)~26日(日)の3日間で開催。普段は立ち入ることのできない建物など、約30件が一斉公開されます。
北野・山手、三宮・元町・港湾などのエリアで、貴重なモダン建築が特別公開される本イベント。そのなかのひとつとして、神戸市中央区の新港町では「神戸港新港第四突堤Q2上屋」の内部が公開されます。
「神戸港新港第四突堤Q2上屋」は、国際貿易港である神戸の港湾施設として1932(昭和7)年に竣工。乗船チケット売り場や待合所として使用されていました。客船ターミナルであると同時に鉄道駅を兼ねた建物で、アール・デコ調の装飾、鉄骨造りの広々とした空間、開放感のある屋根など、歴史を感じられる見どころが満載です。
そのほか、北野町の異人館「シュウエケ邸(旧ハンセル邸)」や、ドイツ人実業家の邸宅として明治期に建てられた「中華民國留日神戸華僑總會」など、長らく非公開だった建築群が多く公開されます。
「建物を一斉に開くというのは、神戸に積み重ねられた多様な生活文化の蓄積を見ていただくことが重要なのではないかと思います」と話すのは、神戸モダン建築祭実行委員長の松原永季さん。「神戸は国際貿易都市であると同時に、多様な文化をこれからどう共生しあっていくかという点においても先端的であったことを感じていただければ」と、モダン建築の魅力について語りました。
パスポート公開建築は、パスポートを提示することで見学が可能。公開時間内に各自で自由に見学することができますが、混雑状況によっては整理券が必要になるほか、多くの人が一度に入ることのできない一部建築では事前申し込みが必要とのこと。
建築についてより詳しく知りたいという人に向けて、建築祭実行委員の建築史家が、公開建築の見どころ、特徴、歴史背景などを語るオーディオガイドを無料公開しています。パスポートの購入方法や公開建築の詳細などについては、公式ホームページから確認ができます。
【神戸モダン建築祭】
◇『サンデー神戸』
【番組HP】
【アーカイブ記事】