あなたが「どちらのご出身ですか?」「いまのお住まいは?」と尋ねられた時、その地名とともに思い出すものは何でしょうか。なつかしい景色や方言、小さな頃に食べたソウルフード、かわいがってくれた人の顔など。こうした小さなエピソードが集まってできているのが“ふるさと”。そんな一人ひとりの“ふるさと”を、みんなで共有する取り組み『U5Hプロジェクト』が、兵庫県で実施されています。
『U5H』は、United 5koku of HYOGOの頭文字をとったもので、“兵庫五国連邦”ともいいます。「ふるさとをみんなでつくる」をテーマに、県民の声で兵庫五国(摂津、播磨、但馬、丹波、淡路)の魅力を再発見するプロジェクトです。違う土地に出たときに初めて気づくローカル文化や、ご当地あるあるの体験や思い出をみんなで共有し、新たな“ふるさと”をつくる取り組みなのだそう。
その取り組みの一環として、10月2日〜11月30日まで、兵庫五国にまつわる短歌が募集されています。初心者から短歌を普段から詠んでいる人も、誰でも参加可能。ふと感じたことや驚いたことなどを短歌として寄せることができます。選者には、自身のSNSでも短歌を投稿する神戸市出身で俳優・アーティストの坂口涼太郎さんと、WEBメディアなどでも短歌の魅力を伝えている歌人の谷じゃこさんが選者を務めます。
公式サイトでは、選者の二人やスタッフがひと足先に詠んだ歌も公開中です。
応募条件は、日本国内在住で、兵庫県にゆかりのある方。年齢制限はありませんが、未成年(18歳未満)については保護者の同意が必要とのこと。
応募方法は、U5H公式サイトや投稿フォームから。兵庫県の場所や地域をイメージさせる言葉を入れることが条件です。複数作品の応募が可能で、選者が読んだ短歌の本歌取りも可能。集まった短歌を選者がオンライン審査し、グランプリなどが選出されます。
本歌取りとは、和歌や連歌などで、古歌(本歌)の一句もしくは二句の語句・趣向などを取り入れて作歌すること。今回は、選者の詠んだ短歌の本歌取りも可能だそう。
結果は2024年1月中旬に、特設ページやU5H公式SNS、兵庫県広報広聴課公式X(旧Twitter)などで発表される予定です。
※ラジオ関西『Clip火曜日』より
(取材・文=市岡千枝)