宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)・宙組所属の劇団員の女性(25)が急死した問題で、大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長は24日、定例記者会見で、大阪・関西万博の「アンバサダー」に起用した歌劇団の劇団員5人について、「当面、PR活動の予定はない」と述べた。
石毛事務総長は、今後の状況を注視するとしたうえで「現在のスケジュールでは(アンバサダーとしての)登壇予定はない。そういう状況が続くのではないか」とした。
アンバサダーは、万博の魅力を伝えるため各地のイベントに出席し、機運を盛り上げる。 アンバサダーには、このほか男性音楽デュオ・コブクロやタレント・ダウンタウン、歌舞伎俳優・松本幸四郎氏、京都大学・山中伸弥教授らが務める。
宝塚歌劇団からは花、月、雪、星、宙の各組から計5人が2020年2月に博覧会協会から委嘱され、2023年4月に会場・夢洲(ゆめしま)で行われた万博会場施設の起工式や、9月に大阪市内で行われたオフィシャルストアのオープンイベントに出席している。
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同日、大阪市内で大阪・関西万博催事検討会議が開かれた。共同座長を務める大﨑洋・吉本興業ホールディングス(HD)前会長は、会議後の会見でこの問題について問われ「今後、メディアも含め、どう考えていくのか大事な問題だ。万博の催事とも無関係ではない。アーティスト、芸能事務所、レコード会社、業界団体も含めれば、日本全体の問題だと思う。社会課題の解決を目指す万博である以上、今後どうするかを考える機会にできれば」と話した。