38年ぶりの阪神タイガース日本一に関西が沸いた今年。元プロ野球阪神タイガースの掛布雅之氏のモノマネを得意とする芸人・松村邦洋のエピソードを、お笑いコンビ・ケツカッチンの高山トモヒロがラジオ番組で語った。
ビートたけしをはじめ、芸能人や野球選手のモノマネでも知られる松村。高山が出会ったのは、高山がまだ20代で、お笑いコンビ「ベイブルース」として活動していた頃だそう。
仕事で東京へ赴いた際、初対面の松村は「僕たち(ベイブルース)のことを知ってくれて」いたといい、「楽屋に来て喋ってくれたんですけどね……長い! こっちは東京の仕事で全国ネットなんて滅多にないから早くネタ合わせしたいのに(笑)」と、松村のフレンドリーな人柄を振り返った。
松村とは、一緒に飲みに行くことこそないものの「芸能人の中で一番よく電話をしていた」という高山。番組では、松村ならではの驚きの電話エピソードも披露した。
「松村さんは阪神タイガースのファンやから、阪神が勝つたびに電話かかってくるんです。それも、ずっと掛布さんのモノマネで喋るんですよ。普通そういうのって最初だけで、ある程度(モノマネ)したら普通に戻って話すじゃないですか、でも、ずっと掛布さんのモノマネなんですよ」(高山)
そして、特によく電話がかかってきたのは「(1998年に中日から)阪神に矢野燿大くん(※1)が移籍してきた時」だそうで、「多かったですね。もうええわ! ってくらい。僕も途中で『普通に喋ってください』って言うんですけどね、そしたら違うモノマネを始めたり……。突っ込むからヒートアップするんでしょうね、見事な芸人魂ですよ」と、畏敬の念を込めて語った。
さらに高山は、松村から謝罪された経験があると明かした。
それは、ある日の電話で、野球の話から一般的な雑談へと移行した中でのことだったという。高山は「松村さん、掛布さんのモノマネしたまま『ところで、相方の河本くんはどうしてる?』ってボケたことがある」と話し始めた。
「河本くん」とはベイブルースのメンバー・河本栄得さん。1994年に25歳の若さでこの世を去った、高山の元相方だ。高山は松村からの問いに「死んどるわ!」とツッコミを入れ、その後何事もなく会話を続けてから電話を切ったが、数分後に松村から再び電話があり、「亡くなった河本さんのことをネタにしてすみません」と謝罪を受けたのだという。
高山は「ええねん気にせんで。真面目か! って思ったんですけどね」と口にしつつ、「謝る時も掛布さんのモノマネしてましたから、真面目か不真面目か分からんねん!」と、松村の人柄や芸を知るがゆえの、鋭くも温かいツッコミを入れていた。
※1 高山は大阪府立桜宮高等学校で野球部に所属。矢野氏と同期。
※ラジオ関西『Clip木曜日』より