ニューメディアの台頭で危機 「ミニシアターと映画文化」 両者守るため大学生が上映会で魅力発信! | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ニューメディアの台頭で危機 「ミニシアターと映画文化」 両者守るため大学生が上映会で魅力発信!

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 映画監督を志す学生や若手監督たちに作品発表の機会を設けるとともに、ミニシアターの魅力を伝えようと大学生主催の映画上映会イベントが1月22日(月)、神戸市兵庫区にある映画館「パルシネマしんこうえん」で開催される。プロジェクトリーダーで関西学院大学商学部3回生の長谷川瑠香さんに話を聞いた。

長谷川さんが立ち上げた上映会。新聞社の後援がつき、注目度の高さがうかがえる

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 大学で会計学や経営学を学ぶ長谷川さん。所属する吉川晃史教授のゼミで同級生2名とともに「ミニシアタープロジェクト班」を立ち上げ、今回の上映会を企画した。会場となる「パルシネマしんこうえん」との連絡調整や宣伝活動に加え、吉川教授のアドバイスから上映会への支援を募るクラウドファンディングにも挑戦している。

長谷川瑠香さん

 ミニシアターとの出合いは、1回生の時。お気に入りの映画が再上映されると知り、足を運んだのがきっかけだったという。「シネマコンプレックスとは異なる個性豊かな作品が見られるのが楽しくて。それから頻繁に通うようになりました」と長谷川さん。

 一方で、ミニシアターの現状も知ることになる。近年の新型コロナウイルス感染拡大やサブスクリプションサービスの普及などの影響で、全国各地でミニシアターの閉館が相次いでいるのだ。長谷川さんは「ミニシアターが減少すれば、それだけ作品発表の機会も失われてしまうということ。何とかこの状況を改善したいと考えました」と話す。

長谷川さんが愛してやまないミニシアターの内部

 イベントでは映画監督を志望する学生や若手の映画監督によるショートフィルム4作品を上映し、なかでも注目してほしいのが「参加型映画」の1本だという。

「当日来場されるお客様の選択により、結末が変わる映画です」(長谷川さん)

 ストーリーの後半部分を2種類制作しており、当日はまず前半部分を上映。休憩時間に2種類のうちどちらのストーリーを観たいかを観客に投票してもらい、より多くの票を得た方のみを上映するというユニークな企画だ。なお、上映されなかったもう一方のストーリーは、クラウドファンディングの支援者にリターンとして視聴してもらうことにしている。

 集まった支援金は会場使用料や映画製作費に充てるほか、イベントでの利益は「パルシネマしんこうえん」に寄贈するという。長谷川さんは「とりわけ若い世代にはミニシアターの存在が知られていないのが現状。上映会を通してミニシアターの魅力、そして映画の素晴らしさに触れていただけたら嬉しいです」と語った。支援募集は、2024年1月25日(木)午後11時まで。

※ラジオ関西『羽川英樹ハッスル!』2023年12月28日放送回、「ハッスル応援団」より

パルシネマの前で

◆クラウドファンディング「ミニシアターで映画監督志望の学生による作品を上映したい!」
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