知ってる? 「募金」「支援金」「義援金」の違い 寄付する場合に“注意すべきこと”とは? | ラジトピ ラジオ関西トピックス

知ってる? 「募金」「支援金」「義援金」の違い 寄付する場合に“注意すべきこと”とは?

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 能登半島で発生した地震を受け、被災した人たちを支援するための寄附金が個人をはじめ、著名人や企業から集まっています。現在石川県は「多くの地域で災害ボランティアの受け入れが整っていない状況にある」としているなか、私たちができる支援の一つが“寄附金”となります。

 さてこの寄付金、似たような言葉に「支援金」や「義援金」「募金」などがあります。それぞれどのような違いがあるのでしょうか。調査・取材しました。

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【募金】お金を募ること自体を指す。

 寄付する側が「募金した」と言うのは言葉の意味として誤った使い方。Xでは「『義援金』=全額被災者に渡される、『募金』=ピンハネされる」といったポストが拡散されていますが、募金をする団体も義援金を募っているため「義援金」と「募金」を比べて紹介していることがそもそも間違っているのです。

 特に大きく意味が異なるのは「支援金」と「義援金」。これらはそれぞれの目的が明確に異なっています。

【支援金】応援したい団体・関心がある分野の団体を自分で選んで寄付し、被災地支援に役立てる寄付金のこと。各機関やNPO・ボランティア団体の判断により、人命救助やインフラ整備などの復旧活動に速やかに使用され、被災地のニーズに対して柔軟かつ迅速に活用される。

【義援金】被災者へのお悔やみや応援の気持ちを込めて贈るお金。主に赤十字や赤い羽根共同募金・自治体・テレビ局などが募っていることが多い。義援金は直接被災者に分配されるため、復興事業などに使用されることはありません。被災した県が設置した「義援金配分委員会」により公平・平等に配布されるのが特徴である一方で、被災者数など正確な情報を把握したのちに分配されるため、被災地に届くまでに時間がかかる。

 寄付をする際には自身がどのようにお金を使って欲しいのか、それぞれの特徴を把握した上で検討するのが良さそうです。

支援金と義援金の違い(日本財団HPから)

 近年では、被災地への寄付先として「ふるさと納税」の活用も注目されています。ふるさと納税を寄付として活用するとどんなメリットがあるのでしょうか? ふるさと納税のポータルサイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクによると「支援したい自治体を市町村ごとに直接選び、ふるさと納税制度を通じて速やかに支援ができます」とのこと。

 さらに大きな特徴は「代理寄付」という仕組みだと言います。ふるさと納税で寄せられた寄附金を自治体が受け取るためには納税証明書を発行して支援者に郵送しなくてはいけません。通常、この作業は被災地の負担となってしまいます。ですが、代理寄付では被災していない自治体が寄付を受け付け寄附金を被災自治体に届けるという仕組みを取ることで受け取る側の負担を減らしているそう。

※寄附金は災害支援のため、原則的に自治体からの返礼品はありません。

ふるさとチョイスの「代理寄付」の仕組み

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「復興など支援に使われる」のか「被災者に直接分配される」のか。寄付金の届けられ方ひとつにしても、明確な違いがあることが分かりました。寄付する際にはあいまいな噂に流されることなく、よく調べた上で慎重に寄付先を選ぶことが大切かもしれませんね。

被災した人々のため「力になれること」とは
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