写真に足を止め、熱心に見ていた近所の男性(58)は「昭和初期の『誓文払い』(バーゲンセール)の写真が興味深い。20世紀初めごろに神戸に滞在していた英国人の見聞録にも元町の誓文払いが載っていたことを思い出した。展示を通して、お店も町も、伝統と革新の絶妙なバランスで魅力が生まれると実感した」と、しみじみとした口調。子どものころによく商店街を訪れていたという女性(82)は、「年表の中に、懐かしいお店の名を見つけてとてもうれしかった。歴代の、数え切れないほどの店の記録があることがすごい」と目を輝かせた。
写真展は「150年」のプレイベントにあたり、同商店街連合会の担当者は「過去に思いをはせながら、元町の現在、未来についても考えてもらえたら」と話している。記念日がある5月には、さらなる企画が予定されているという。
(※撮影年が入っている画像はすべて、神戸元町商店街連合会と神戸アーカイブ写真館による提供)