神戸市は24日、能登半島地震の被災地に、阪神・淡路大震災を市職員として経験したOB職員を派遣すると発表した。
派遣されるのは、1995年1月の大震災の際、長田消防署で救急係長として当直勤務にあたり、その後神戸市消防局長を務めたOBや、都市計画局でポートライナーなどの復旧事業を担当した元技術職ら60代~80代の男性6人。OBらの復旧・復興のノウハウを生かして支援に取り組んでもらう目的で、今回は現職の職員2人とチームを組み、30日から5日間、先遣隊として石川県珠洲市などに赴く。被災状況の確認や地元自治体との情報交換などを行う予定。業務の間、OBらは任期付きの特別職として支援に参加する。
久元喜造・神戸市長によると、元職員の中で被災地支援を行う意思を持っている人が約3000人いるとみられるという。今後、希望者には積極的に協力してもらう方針。会見で久元市長は「神戸市のOBは地震後、変化していったフェーズごとの課題や対応策についての経験を持つ。神戸の強みを生かして、息の長い支援につなげていきたい」と話した。