◆東館では避難行動につなげるトレーニングも
壁一面の巨大な映像(ディザスターウォール)を使い、災害発生時により安全に行動できるよう、地震の揺れ方などのメカニズムを学びます。また、360度広がるVR映像と音声を使い、仮想空間で地震や津波、風水害の現場を体験。
ツアーの締めくくりには、地震発生時に自ら状況を判断して避難行動につなげるためのトレーニングも。リアルに再現された住居やコンビニで、避難体験や地震発生時の行動をシミュレーションすることで、命を守る最善の行動力を身につけることを目的にしています。
これまで実施したプログラム参加者からは「自分で見て回った時より細かいところに気づかされた。なかなか防災準備に取り掛かれなかったが、何が必要か教えてもらえたので備えていこうと思う。」「わかりやすく説明してもらい、子どもも楽しみながら学べた。」などの感想が届いているのだとか。
森川さんは、阪神・淡路大震災から29年が経ち、被災地でも記憶の風化を懸念しているそうです。2024年元日には、石川県能登地方を震源とする大きな地震が発生するなど、近年では大規模な被害の自然災害が頻繁に起きています。国内外から多くの人が来場する大阪・関西万博の開催をきっかけに、震災の教訓を継承し防災・減災の大切さを発信する今回のツアーを通じて、世界の災害知識の向上につながればと、森川さんは語ります。
(取材・文=市岡千枝)
「あなたの命を守るBOUSAI体験・学習プログラム」
申し込み:人と防災未来センターHPのお問い合わせフォームから事前予約(空きがあれば当日参加可能)
2月17日(土)、3月17日(日)にツアーを実施予定(ツアー参加は無料)