大阪・関西万博(2025年4月13日〜10月13日 184日間)の会場・夢洲(ゆめしま 大阪市此花区)で展開する万博の開閉会式や、期間中に会場内で実施するイベント(計数千件規模)の内容を検討する有識者委員会「大阪・関西万博催事検討会議」の第4回会合が29日、大阪市内で開かれた。
この日の会議で、1月1日に起きた能登半島地震の復興への一助になる催事を、という意見が各委員から挙がったという。共同座長の華道家元池坊・池坊専好次期家元は、「被災地は非常に厳しい状況に置かれている。こういう時だからこそ、万博のテーマである『いのち』と正面から向き合うことが大切なのではないか」と話した。
同じく共同座長を務める大崎洋氏(吉本興業HD前会長 ※「崎」=たつさき)は「被災地へどういうエールを送るのか、何ができるのか、“レジリエンス(困難をしなやかに乗り越え回復する力)”が昨今のキーワードとなっているが、もう一度立ち止まって地球と人類との関係性を考えたい」と話した。
能登半島地震被災地の復興を優先し、大阪・関西万博の延期を求める声が一部で挙がっている。こうした現状を踏まえ、運営する日本国際博覧会協会・武田家明催事局長は、「丁寧に状況を把握しながら政府と連携し、被災地の復旧、復興の妨げとならぬよう対応する」とした。