兵庫県朝来(あさご)市の藤岡勇(ふじおか・いさむ)市長が、14日、ラジオ関西の生番組に出演し、「天空の城・竹田城跡をはじめとする長い歴史をもつ文化遺産が市内各所にあり、自然が豊かでありながら、都会との距離感が『ちょうどいい』まち」と、市の魅力について語った。
朝来市は、兵庫県北部・但馬地域の最南端に位置する、人口約2万8000人(2024・令和6年1月末時点)のまち。但馬の玄関口にあたり、神戸から車で約1時間半、大阪から約2時間の距離。電車やバスでも行き来できることから、藤岡市長は「都会との距離感がちょうどいいまち」と紹介した。
古代王族の「茶すり山古墳」や、雲海に浮かぶように見え“天空の城”と呼ばれる「竹田城跡」、日本近代産業に貢献した「生野銀山」など、古代から中世、近代までの歴史文化遺産が市内各地にあり、見どころが豊富な、朝来市。その魅力について藤岡市長は「まちを愛し、まちのために活動している市民一人ひとりが、何よりの魅力」と笑顔を見せた。
朝来市の冬の味覚の代表は「岩津ねぎ」。昼と夜の寒暖差が大きく、降雪や適度な湿気など、朝来市特有の気候風土で育まれるブランド野菜として知られ、毎年11月23日に“解禁”、3月21までの期間限定で販売される。寒い時期にしか販売されず、生産量も少ないことから「幻のねぎ」とも呼ばれる。藤岡市長は「甘くてやわらかく、白根から葉先まで余すところなく食べられる。全長が70センチ以上、白い部分が25センチ以上など、厳しい規格をくぐり抜けたものだけが市場に出回っている」と胸を張った。
朝来市の課題について、藤岡市長は「全国的な課題と同じく、人口減少」とし、そのための取り組みとして「移住定住促進の支援」と「子育て支援」を挙げた。
移住定住に関しては、3月3日に「あさご暮らし体験会」を開くことにしており、空き家バンクに登録されている物件の案内や先輩の移住者との交流を通じて、情報収集ができる場を設ける。働く環境については、「朝来市内にもたくさんの企業があり、人材について企業とマッチアップしながら取り組んでいる」と話した。
子育て支援では、不妊・不育症の治療費助成や、女性や妊婦が気軽に利用できる専門相談、赤ちゃん訪問事業など、「妊娠から出産後まで、切れ目のない支援を続けている」とした。