学問の神様・菅原道真を祀る北野天満宮(京都市上京区)で25日、その命日の神事「梅花祭」が開かれた。
道真の祥月(しょうつき)命日は2月25日。「梅花祭」はその遺徳をしのぶ。
北野天満宮近くにある京都五花街の一つ、上七軒(かみしちけん)の芸妓ら舞妓が振る舞うお茶を味わう「野点大茶湯(のだて・だいちゃのゆ)」が開かれた。
梅花祭は900年以上の歴史がある。野点は豊臣秀吉が境内で大茶会を開いたとのいわれがあり、これにならって、約70年前から続く伝統行事。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、昨年まで中止や規模縮小を余儀なくされたが、今年(2024年)は4年ぶりに通常開催となり、多くの参拝者が梅の香りと茶の深みを堪能した。
「今年は“お運び”を初めてさせてもらいます」と話す舞妓の市ゆきさん(18)は、『天神さん おうすの香りし 梅花祭』と詠んだ句を短冊にしたため、境内の梅の木につるした。
北野天満宮によると、境内には約50種、約1500本の紅や白などの梅がある。早咲きの梅は例年より約1週間遅い昨年12月22日に開花し、暖冬といわれたこともあって開花が一気に進んだ。
梅苑「花の庭」の公開は、3月下旬までだが、見ごろのピークはは3月初旬。3月17日まで夜間のライトアップ(金・土・日限定)も予定されている。