再整備計画が進む三宮や元町の未来の姿をイメージしたイラスト入りの傘を神戸市などが制作、百貨店の貸し出し用やレンタル商品として提供する「傘プロジェクト」がこのほどスタートした。
大丸神戸店(神戸市中央区)と神戸阪急(同)、傘のシェアリングサービス「アイカサ」を運営するネイチャー・イノベーション・グループ(東京都渋谷区)が連携した企画で、傘は両店と神戸市内にあるアイカサの設置スポットに置かれる。期間は3年間程度を予定。
神戸市は現在、三宮と周辺、ウォーターフロントの再整備を一体的に進めている。それに伴い、市民に整備後の街をイメージしてもらおうと、未来の三宮などを描いたポップなイラストを作成。イラストはこれまでも三宮にある店の壁や工事用の仮囲いに使われてきたが、傘という「動くもの」に利用されるのは初めてとなる。
傘は、大丸神戸店に6000本、神戸阪急に1000本、アイカサ設置スポット39か所に300本を配備。柄は両店とアイカサでそれぞれ異なり3種類で、店の貸し出し傘は無料、アイカサはアプリをダウンロードし、有料で利用できる。
![左から大丸神戸店、アイカサ、神戸阪急の傘(神戸市提供)](https://jocr.jp/raditopi/wp-content/uploads/2024/03/%EF%BC%91%EF%BC%96%EF%BC%9A%EF%BC%99%E5%82%98-1024x576.jpg)
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会見で、同市の今西正男副市長は「傘のイラストはポップで楽しく、雨の日、明るい気持ちでお出掛けしてもらえる。デザイン性に優れているので周囲からも注目され、広報媒体としても効果的。傘を持つことによって街の回遊性も上がる」と期待を寄せ、大丸神戸店の松原亜希子店長は「(同店は)雨が降ってきたら傘を貸し出してきたという長い歴史がある。(アイカサの)『雨の日を快適にハッピーに』というミッションにも共感している。変わりゆく神戸に私たちも協力したい」と話した。
阪急阪神百貨店を傘下に置くエイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)は昨年6月、神戸市と包括連携協定を締結。神戸阪急の杉崎聡店長は「私も神戸市民。神戸は本当に良い街」と語り、「百貨店同士が同じことをするのはなかなかないことだが、これからも一緒に取り組み、地元が活性化するよう盛り上げていきたい」と意気込んだ。
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両店では、関連イベント「ファミリーフォトプロジェクト」を開催する。各店の傘を持った家族の写真をプロのカメラマンが撮影し、画像データをプレゼントする企画で、神戸阪急は20日(水・祝)、大丸神戸店は23日(土)に実施。希望者は神戸市イベント申込サイトから申し込む。先着順。サイトトップページ「フリーワード」欄に、希望施設名(「大丸神戸」「神戸阪急」のいずれか)の入力が必要。その後カレンダー内に表示される対象イベントをクリックし、希望時間帯を選択のこと。