■チェルシーの唄
チェルシーを語る上で欠かせないのがCMソング『明治チェルシーの唄』です。「ホラ、チェルシー もひとつチェルシー」のフレーズが広く世の中に浸透しました。詞を安井かずみさんが、曲は小林亜星さんが担当。初代の歌い手は、チェルシー発売年にデビュー曲『恋人もいないのに』がヒットした女性フォークデュオ・シモンズでした。
その後、2017年の秦基博まで、ペドロ&カプリシャス、南沙織、サーカス、八神純子、あみん、アグネス・チャン、シーナ(シーナ&ロケッツ)、PUFFY、CHEMISTRY、Every Little Thingら20組以上のアーティストが歌い継いできました。2005年、それまでの16組のバージョンとカラオケ(年代ごとの4バージョン)を収録したCDがリリースされたことからも、いかに親しまれた歌であるかがうかがえます。
■送り出されてきた数々の味
年代ごとに、新たな味やバリエーションを生んだチェルシー。コーヒースカッチ(75年)、アーモンド(77年)、フルーツ(88年)、ライトバター(93年)、カフェオレスカッチ(97年)、ロイヤルミルクティー(98年)、シェルパティー(ぶどう風味の紅茶、99年)、イチゴミルク(2000年)、抹茶ミルク(05年)、焦がし黒糖ミルク(08年)、桃ミルク(09年)などのフレーバーが世間を楽しませてきました。
缶入り(1973年・74年)やギフトボックス(78年)が登場したこともありました。また、89年にはソフトなキャラメルタイプを、2000年代にはチョコレートやビスケットも送り出されました。
80年代後半に登場したアソートシリーズは今に継続。箱はもちろん、袋パッケージにも誕生当時のテイストが受け継がれています。
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いかがでしたか。半世紀以上愛され続け、惜しまれつつ終売を迎えるチェルシー。そのツルンとなめらかな食感と豊かな味わいは、“あの日”に連れ戻してくれるタイムマシンであるとともに、“この先”への活力をもたらす存在と言えるかもしれませんね。
※取材協力:株式会社 明治