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これまでの15回で、珍しく「和洋朗詠」を体現した詠者もいた。
前回(2023年11月)、小倉百人一首の英訳で知られるアイルランド出身の詩人、翻訳家のピーター・J・マクミラン氏は、「酒」を題材に英語で詠んだ。
その内容は、「中秋の名月の夜、(自身が住む京都・嵯峨の)池のほとりでは花が散っていたが、満月の光が蓮の葉を銀色に染めていた。そこに亡き母の面影が映っていた」というものだった。
マクミラン氏は日本に在住して30年以上。日本人の精神性や文化を翻訳という形で世界に伝えている。