工場潜入レポ! まるで急須で淹れたよう 本格派ペットボトル緑茶は“巨大なやかん”で作られていた | ラジトピ ラジオ関西トピックス

工場潜入レポ! まるで急須で淹れたよう 本格派ペットボトル緑茶は“巨大なやかん”で作られていた

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 最後に、ニーダーから茶葉ごとすべてトレーにあけ、いわゆる茶漉しの工程を経て抽出完了です。抽出で出る茶殻は、肥料や飼料として活用されているのだそうです。

煮出した緑茶を、茶葉ごと豪快に注ぐ
煮出した緑茶を、茶葉ごと豪快に注ぐ

 じつは同工場では、お茶そのものの製造だけでなく、ペットボトルの成型も行われています。

 これは「ペットボトルブロー」と呼ばれる作業で、試験管のような形をした「プリフォーム(原型)」に空気を送り込むなどして形が整えられます。

ペットボトルができるまで

 ペットボトルに中身を詰める作業は、1分間に約930本という超高速で進みます。コンベヤには次から次へと流れてくるボトルが行列。それもスピーディーに次の工程へと運ばれていきました。

お茶は毎分約930本という速さでペットボトルに詰められ、次の工程へ進む
お茶は毎分約930本という速さでペットボトルに詰められ、次の工程へ進む

 その後、キャップを締めたりラベルを巻いたりする工程を経て完成です。製品は各工程で厳重に管理され、1本1本機械が細かくチェックしたうえ、その一部は人の手でも検査されていました。最後に箱詰め・積み込みが自動で行われ、出荷の途に就いていきました。

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 今や、食事のときのみならず普段の水分補給の役割も担うペットボトル入りの緑茶。そこで工場取材を終えて気になったのが、暮らしに溶け込むがゆえゴクゴクと飲める商品が主流の中、伊右衛門がなぜトレンドと対照的とも思える“濃さ”を打ち出すに至ったのかです。

 その点を担当者に取材すると、「『自分好みの濃さの選択』に着目し、“日本茶・緑茶を何となく”手に取るのでなく、“味で選ばれる”商品を目指してのもの」とのことでした。確かに、慣れ親しんだ飲みやすさを感じる現行品に比べ、新しい方は、ひと口含んで感じる華やかな香りとコクのあとに、心地よい渋み・苦みが際立ち、さらにやわらかな甘みを醸すという、これまでに飲んだことがないと感じる味わいでした。担当者の「ひと言でいえば“一度飲んだら違いがわかるお茶”」との言葉にも納得しました。

 各社が趣向を凝らし、敢えてトレンドとは異なる味わいを打ち出した商品も登場するペットボトル入り緑茶。今までよりもさらに明確に“選ぶ”楽しみが生まれるのではないでしょうか。

(取材・文=丸安なつみ)

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