リングの建設は、会場の3つの工区で、大林組、清水建設、竹中工務店がそれぞれ共同企業体(JV)を構成して担当している。
今後、すべてのリングがつながり、木組み部分が完成するのは今年(2024年)9月末の見込み。さらにエスカレーターや照明の取り付け、屋根部分の植樹などを経て、2025年1月に完成する予定。
博覧会協会は当初、大屋根リングの整備に約350億円を投じて閉幕後に解体するとしていたが、国会で与野党の議論の的になり、「無駄遣い」「世界一高い日傘」などと批判された。
このため博覧会協会が閉幕後の有効な活用策を公募し、20件の提案が寄せられた。
会場の中央が見渡せるリングの通行部分は、高さが最大で20メートル。
植樹が進む「静けさの森」や、8人のプロデューサーによる「シグネチャーパビリオン(テーマ館)」の外観デザイン、すでに12か国が着工している海外パビリオンなどが見渡せる。
敷地内では毎日、約2500~3000人が建設工事に従事しているという。
博覧会協会の高科淳(たかしな・じゅん)副事務総長は「世界では対立や分断がある中でも”つながっている”、 ”多様でありながら、ひとつ”ということをこのリングで発信したい。閉幕後のリングの活用案についても、積極的に検討していく」と意気込みを語った。