1990年代に一大ブームとなり、現在も幅広い年代層の支持を集める名作「美少女戦士セーラームーン」の軌跡をたどる大規模な展覧会「『美少女戦士セーラームーン ミュージアム』大阪展」がなんばパークスミュージアム(大阪市浪速区)で開かれている。作品誕生から30周年を記念した新作イラストをはじめ、原画やグッズ、衣装、雑誌のふろくなど、600点を超える貴重な資料がずらり。セーラームーンの世界にどっぷりと浸ることができる。
同作は武内直子さん原作。1991年、少女漫画雑誌「なかよし」で連載スタート、読者である女子小中学生の間で人気となり同年3月アニメ放送が始まると、大人や男性のファンも獲得。主人公の決めぜりふ「月にかわっておしおきよ!」は流行語となり、作品は一大ブームを巻き起こした。
会場に一歩入ると、同作の代名詞的なアニメソング「ムーンライト伝説」が聞こえてくる。最初の部屋は「セーラー・プリズム・シアター」。その名の通り、奥の大画面で原画が上映され、両側には人が持つサイズのさまざまな変身アイテム、武器が並ぶ。もし自分が変身するならどれを使う…?と楽しく妄想できる空間だ。
続いて、全体がキラキラと輝く部屋。ホログラムで再現した原作漫画の原稿が壁一面に展示されている。見る位置によって原稿の表情が変化する、きらびやかなインスタレーションとなっている。
次の部屋からは、“セーラームーン史”をじっくり味わうラインアップ。シリーズごとの詳しい解説パネルの後に、なりきりアイテムや玩具、フィギュア、ぬいぐるみ、チャームなどが棚に並ぶ。主要キャラであるセーラームーンやタキシード仮面の豪華な衣装、アニメ放映時から上演されてきたミュージカルのコスチュームなども必見。
「なかよし」連載時のふろくを集めたコーナーも。「ファンタジーノート」「あいさつネームカード」「2階だてランチハウス」など、90年代前半の時代の雰囲気を伝える貴重なふろくを前に「懐かし過ぎる」「これ持ってた!」と、多くの入場者が声を上げていた。