そして今日、自ら工房を持ち、技術も身につけた個人作家たちが活躍する時代となり、アートグラスもまた、各々が素材と向き合い、探究し、新たな創造の可能性を広げていきながら、独自の進化を遂げています。展示の締めくくりには、現在、フィンランドで精力的に活躍するマルック・サロ(1954~)、ヨーナス・ラークソ(1980~)による個性豊かな現代のアートグラスを紹介しています。
時代を超えて、フィンランドの表現者たちが切り開いたガラスの魅力、そこに込められた美への思いをきっとご体感いただけることでしょう。
さらに、同時開催の「ムーミンの食卓とコンヴィヴィアル展-食べること、共に生きること-」では、また別の切り口でフィンランドの人々の「心」に触れていただけるのではないかと思います。合わせてお楽しみ下さい。
新緑がまぶしい季節となりました。美術館の周囲には美しい新緑の風景が広がり、マイナスイオンがいっぱい。ぜひゆったりとした気持ちで感覚を開き、フィンランドの工芸の粋をご堪能下さい。会期は残りわずかとなりました。どうぞお見逃しなく!
(兵庫陶芸美術館学芸員・マルテル坂本牧子)
◆特別展「フィンランド・グラスアート-輝きと彩りのモダンデザイン-」
(同時開催「ムーミンの食卓とコンヴィヴィアル展-食べること、共に生きること-」)
会場 兵庫陶芸美術館(兵庫県丹波篠山市今田町上立杭4)
会期 2024年5月26日(日)まで
開館時間 10:00~18:00(入館は閉館時間の30分前まで)
休館 月曜日
観覧料 一般1500円、大学生1,100円、高校生以下無料
電話 079-597-3961(代表)、FAX 079-597-3967